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―美しさ、希少性…そして儚さ…その特徴があるものを主に宝石と呼ぶ。―
「…って言うけど…」
「これ、宝石なのかな?それともガラス…?」私は学校から帰宅中、氷のように透き通った石を見つけた、周りにはまた同じような石が7つあった。
大人の握りこぶしくらいの大きさが1番大きくて、周りのは小さかった。
「まぁ、綺麗だし…、インテリアに良さそー。持ってかーえろ!」
手さげバックはとても重くなった。
まさか、そんな安易な考えが
私をガラリと変えることに繋がるなんて
その時は思いもしなかった。
ガチャッ
「たっだいまー!」
私はドアを勢いよく開けた
「…おかえり、白穂」
「あ、お母さん!見てみて、こんな石を拾ったんだ!」
「あら、綺麗ね…しかも沢山、なんの石かしらね?」
お母さんは石の専門家で、すぐ興味を持ち出した。
「…お母さん、調べてもいい?」
「はーい」と、私は石を手渡した
「じゃ、私は着替え―」
「待って、白穂」
「?」
「…テスト、今日返されたわよね?」
身体がゾクッとなった、なんで知ってるの…「なんで分かるの?」
「先生から電話があったの、さぁ出して?」「……はい」
私はテスト用紙を渡した
「…白穂」
「な、なに?」
「なんだ、頑張ってるじゃない。」
「な、なんだってなにさぁ!」
「いや、平均点が低いって仰ってたからね。心配だったのよ…」
安堵して、はぁーっと深いため息が出た。
「じゃぁ、もういいわよ」
私はすぐに着替え、部屋に戻ろうとした…が「白穂!ちょっと…」
お母さんに引き止められた。
「なーにおかーさん」
「…これ、もしかしたら…」
「溜めないでよーお母さん、なんだったのか分かったの?」
「…ダイアモンドかもしれない。」
シーンと部屋が静まり返った。
「へー…ダイアモンドなんだ、ふーん」
「…って、ダイアモンドぉ?!」
「こんな硬い石、ダイアモンド以外ありえないわ。」
「それにしては大きくない?ダイアって、結構レアなんでしょ?」
「周りのは995カラットの…3980カラット…」
「え?」
「世界最大よ…えぇ…っ、なんでこんな、日本の通学路に落ちてんのよ!」
「大切にしなさいね、絶対に取っておくのよ。私、本当は欲しいけど…貴方の誕生石でもあるからね。きっと護ってくれるわ!」
「え、あ、うん」
お母さんはすごく早口で説明した、私にはよく分からなかったが…
「じゃぁ、これ」
「?なにこれ」
「1つずつ保管する用の容器、その大きいのは…仕方ないから、柔らかい材質と、クッションと一緒にダンボールにでも…あぁ、あと磨く用のシートも!」
せこせこ用意するお母さんに質問した
「あれ?なんでひとつずつなの?」
「傷が付かない為よ、こんな綺麗な状態なんだもの。傷が付いたら勿体ないわ。」「
「それもそうだね!」
「はい、出来たわ。」
ダンボールを渡された
「ありがとう、じゃ、私は部屋行くねー」
「大切にするのよ。」
「うん」
私は部屋に戻り、辺りは段々と暗く夜に近づいていた。