例え悪霊になろうとも

それから数週間後、医師から退院の許可が出て、動画撮影ができるようになった。

あれから毎日うりさんが来ている。でも、少し話をしたあとすぐに消えていってしまう。寂しいけど、ちょっと会えるだけで嬉しいから…僕も我慢しないと、…死人に依存しすぎるのも、良くないもんね…。

退院してからも僕の体調不良はなかなか治らず、撮影にあまり参加出来ずにいる。メンバーの皆は心配してお見舞いに来てくれる。

体調不良が続いても、うりさんは僕の部屋に来て、寂しいとか甘えさせてとか、そんな事を言ってくる。

うりさんは何も悪くないし、責めるつもりは全く無いのだが、毎晩毎晩…それも深夜に来られると、睡眠不足でより体調不良が悪化する。

…いや、悪化するというか、生力が無くなっていくというか…。

よくわかんないけど、今は兎に角体調を良くしなきゃね。

深夜~

ゆさゆさっ

「ん…っ…??」

〝ねぇ、起きて起きて〟

「ぁ゛ぁ…うりさん…、」((起

〝ね~ぇ、ぎゅ~して!〟

「…あ~、はい」

ぎゅ~っ

〝んへへ…っ〟

「あの…うりさ…、もう眠いです…。」

〝え~…やだぁ!〟((泣

「あｯ、ごめんなさい…泣かないで下さい、寝ないですから…ね、?」

〝…ん、分かった〟

“あと少し…。なおきりさんにはずっと俺だけ、ずっと一緒だもんね”

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