コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「ここが私の城だ。この城と兵士たちは私の魔力で出来ている。つまり、私が魔力切れを起こした場合、城も兵士も皆消える」
その城は、やはり氷で透き通ってる。 魔力でこんなこともできるのか。晴夏も極めたらできるのかな?そんなことを考えていたら、城の中から一人の騎士が走ってきた。フリードさんの前まで来ると、片脚を付き下を向いて言った。
「フリード様、東の魔王イフリー様から加勢の要請を受けました。直ちに陣を組み、加勢しますか?」
「ああ、三番隊と四番隊を連れて行く。私がいない間は、一番隊長フリアに任せる。それを伝えとけ。」
「今回は、フリード様もご一緒されるのですか?」
「まあな、客人の実力とここのことにも話しておきたいからな。」
フリードさんの言葉を聞くと、騎士は早速と城の中へ戻っていった。
「ああ、そうだお前らこの国を観光してこい。城は明日の準備で忙しいからな。」
「それはいいが、お金と時間が分からんぞ。」
「このペンダントを店に出せ、王家の者だとサービスしてくれるはずだ。」
そう言って、フリードさんは紋章の形をしたペンダントを貸してくれた。
「今、日の光が赤色だろう。緑、青、桃、黒と変化するから、桃色になったら帰ってこい。」
日の方を指差しながら、そう説明してくれた。
「ここが商店街だ。今のうちに漫喫しとけよ。多分ここにはしばらく戻って来ないだろうからな。俺は、そこの木にいるから時間になったら呼びに来い。」
「八咫丸は、観光しないの?」
「俺はこういう場所は苦手だからね。あと、いい加減体をモフモフするのは辞めろ。暑苦しい。」
「ええー、良いじゃんかぁ。ここ寒いんだからさ。」
「星菜も見てないで、助けてくれよ。」
「八咫丸の体がいけないんだ。」
「仕方ない、服を変えてやるからそこに立ってろ。」
光に包まれた瞬間、もこもこの上着とフワフワのズボンに身を包んでいた。八咫丸便利すぎるだろ。一家に一羽いてもおかしくないよな。
「八咫丸!ありがとうね!」
晴夏が満面の笑顔で、八咫丸に言っていた。
「じゃあ、星菜行こっか。私ね、あそこのお肉食べたい!」
二人で手をつなぎながら、晴夏の指差した肉屋へと足を運んだ。
「すいません、この串焼きを二本。」
「まいど!二本で二百フリドだ。なんだ、あんたら王家の人かい。ほらサービスだ。」
「ありがとな、親父」
串焼きを口に入れた瞬間、それは起こった。口の中でブワッと肉汁があふれて、モチモチしている。鹿の味がする。
「美味しい!これ、何の動物だろうね。」
「さあな、ただ言えることは頬が落ちそう。」