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「 すー、かぜひいたかも 」
そう連絡すると、直ぐに既読がついた。
『 ホンマに?すぐ行くわ 』って。
「 あー、ほんまあかん、どうしよ 」
突然な高熱に襲われ、体はとてもだるい。
次いでに頭痛もするし吐き気もするし …
現実か夢かも分からないくらいの意識になっていると、
玄関口からガチャ、という音が微かに聞こえた。
練習だったのにも関わらず、ぼんやりとする意識の中から
「 ごめんなさい 」そう呟くと、
『 なんでやねん、謝んな 』といつもの碧海の低い声が聞こえた。
それからどこかキッパリと記憶が消えて …
気づけば看病をしてくれに来た碧海を差し置いて
眠っていた。
目が覚めると、目の前でスマホと一生懸命に
向き合っている碧海が目に映った。
『 あ、起きた? 』
「 碧海 、 」「 ほんまごめん、、 」
『 もー謝んな。 もっと頼れ 』
「 あと、忙しいのに急に…ごめんなさい、 」
『 あはっ 、 ホンマびっくりしたで〜。笑 』
『 でも心配やから来てん。 』
『 あこれ、ポカリ。飲める? 』
そう笑い話を話しながら、ポカリスエットのキャップを
開けて、更にストローまでつけてくれた。
流石に気を遣わせすぎた、と思って
碧海が持ってるポカリスエットに手を伸ばそうとしたら、
『 ああ… ええからそのまま飲みや 』
そう言って、横たわってるおれの口にストローを
運んできてくれた。
「 自分で飲めるから ッ 、、 」「 貸してや … 」
『 アホか、しんどいねんやろ?? 』
『 熱の時くらい甘えーや。 』
そう言われて、言われるがままに飲む。
飲んでいる間も、こちらをじーっと見つめてくる碧海。
だから何故か胸がドキドキする。
『 んー、まだ熱あんな。 』
そう言って、おでこに手をかざしてきた。
「 何したらいいのか 」って悩んでいるような
碧海が可愛らしくみえる。
『 ほな祥生が寝るまでおるから ……
なんかして欲しいことある? なんでもすんで。 』
って、聞かれたもんだから
「 なんもないで、ありがとう碧海。 」
そう返してみると
『 ホンマに?笑 、 祥生がキスとかハグとかやって欲しいって
言うの待ってたねんけどなあ……笑笑 』
「 え? 」
そう戸惑うおれに碧海は
『 冗談、冗談。笑 、何信じてんねん!笑笑 』
本当は碧海だっていつもみたいに甘えたいくせに
こうやって慌てて誤魔化すのがかわいい。
「 ホンマは? 」
冗談気味で問いかけると、碧海は顔を赤くて
目を泳がせている。
『 ホンマはってなんやねん、笑笑 』
『 今は祥生がおれに甘える番やろ?。 』
内心は甘えたいのに甘えたいという気持ちを抑え込んで
普段手慣れない看病を必死にするのが、
何処かかっこよくて熱のせいでもない熱さが湧いてきた。