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【病んだ君と歪んだ愛 】
kr×br
⚠精神的に弱ってるbr
↓
わんく
↓
br『きりやん』
くだらないスタンプの応酬の下に、ポツリと名前が送られてきた。
kr『どうしたの』
こう言うときに余計な言葉は要らないと知っている。何回目かになるか分からないが、そうした方がいいと俺は学んだ。普段の煽ってくる態度とは全然別の、名前だけで俺を呼んでくる時。それは、決まって彼がいつもとは違う証拠。
br『わかんない』
br『多分、つかれちゃった』
kr『どうして欲しい』
br『なぐさめてほしい。ぼくがまちがってないって、 いってほしい』
kr『おけ』
この時だけは、普段スタンプばかりの自分達の会話が文章になる。長い長いメッセージのやり取りを繰り返して、Broooockが満足するまで。 子供をあやすような言葉を並べる。
『大丈夫』
『偉いね』
『がんばってるよ』
別に俺が言わなくとも、誰かが言いそうな言葉。ささくれだった心には通じないような、薄 っぺらいものだ。そして、結びには一つ、彼が求めている言葉を綴るのだ。
『死なないで、Broooock』
彼がいつだか、頼んだことだ。何かがあれば、 自分は死ぬかもしれないから、止めて欲しいって、重いのは分かってるから、どっちでもいいけどでももし、死にそうになったら止めて欲しいって。それを聞いてからは、きちんと言葉にするようにしている。死なないで、生きて。それは紛れもない俺の本心だけど、君が望むことなら、何だってしてあげるから。だから、死なないで。君がいることで救われてる人間がいる って、知って。
br『うん、』
死なないよとは彼は言わないのだ。ただ、俺が生きてと縛るだけの言葉だ。それで彼が救われるって言うなら、喜んでやってあげる。彼が自分を救ってくれたように、自分も彼を救いたい。まあ、そんなのは自己満足にしかすぎないのだけど。
br『きりやんも、死なないで』
kr『少なくとも Broooock死ぬまでは死なねぇよ』
br『嬉しい』
そのやりとりすら、普段の自分たちじゃしないものだけど。この深夜に考えるこの話が、自分たちだけの秘密であることが、何となく嬉しく思った。
kr『おやすみ、Broooock』
br『おやすみ、きりやん』
今日も彼が安心して寝れるように。彼を生に縛り付けて、俺の言葉に依存させる。この関係が死ぬまで続けばいいと、そう思った。