*第一話* . この痛みの名はなんだ _ 。
俺は渡海征四郎 。
俺の兄 、 天城雪彦が一時期記憶喪失で
パニックや呼吸困難になった 。
… もう治ったんだけどな …… 。
俺は今屋上にずっと居座っている 。
現場には出ている
あいつ ( 天城先生 ) が 、
“ 征四郎 、 どうしてそんなに元気がないんだい ? ”
って … 。
俺も分かんねぇよ ……
心臓の痛みじゃねぇ何かの痛みが 、 俺に
降りかかってきてんだよ 。
俺だって知りてぇよ …
誰とも会釈をせず 、 煙草を手に持ち 、 屋上の端に座る 。
この痛みは何だ ?
俺は何もねぇだろ … 。
疲れてんのか ?
いや … 、 疲れとは違ぇんだよ …… 。
なんなんだ … 、 この痛みは … 。
手術室に入り
ガウンを着て
現状報告を聞いて
猫からメスを貰って
世良にサクションハンドルで血を吸わせて
ミスなく終わる
何も変わらないはずなのに 、 何かが痛い 。
何かに悩んでるわけでもねぇのに … 。
おれ … 、 なにに 、 こわがってんだ … ?
…… 、 煙草吸おう … 。
紛らわせたらいいんだよ …
何も … かも …… 。
薬を手に持ち 、 水と一緒に飲んだ 。
〈 睡眠薬 〉 だったような気もする
もうどうだっていいんだよ 、 今日は終わりだ 。
俺はこの痛みから逃げてぇんだよ …… 。
あいつ ( 天城先生 ) には 、 心配かけちゃいけねぇ 。
…… 、 眠たい … 。
俺はそっと目を閉じた 。
コメント
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渡海物語が始まった、! 渡海先生めっちゃ心配、小説での表現や言葉がとても良いです、!! 神楽さん頑張りすぎないように!応援してます!!
渡海先生ェ〜😭