圖阿です!
今回はなんか思いついた小説です!
どうぞ!
・・・
🐇side
ウチには大好きでたまらない人がいる。
喋ることが苦手なウチは小中とまともに友達がいたことがない。
1人でいることは好きやったし、特に困らなかった。
けど、学校の授業で必ずあるペアワークの時間だけは地獄やった。
隣の人同士でやるならまだマシや。
それより、自分から話しかけに行ってペアを作るのはホンマに辛かった。
誰もウチとはペアを作りたがらない。
せやからウチはいつも最後まで残って、余った人と一緒にペアになることがほとんどやった。
高校では少し頑張ってみようかな
そう思っても、人はそんなすぐには変われんもので、ウチはまた最後まで残ってしまった。
高校でも無理やったな……。
そう思ったとき、『一緒にペア作らない♪?』そう話しかけてくれた人がおった。
そん時のウチはビックリしてもうて、しどろもどろやったけど、そんなウチを笑うことなく、優しく話してくれた。
たったそれだけ。
でも、ウチにはそれだけで好きになるには十分やった。
授業のときに、窓から差し込む太陽光で髪の毛がキラキラ光るのが綺麗でいつも見とった。
ウチの髪はあんな風にならんからきっと手入れをしとるんやろうなぁ…。
今度聞いてみようかな…?
そんなことを考えながら見ていると、教室に『スコーン…!』という軽い音がした。
💎「こら…!乾くん授業中だよ!」
🍣「……フアァ〜……せっかく気持ちよく寝てたのに…」
🍣「てか、頭教科書で叩くって酷くないですかー?」
💎「酷くありません!それに、叩いたって言っても痛くなかったでしょ?」
🍣「まぁ、そうですけど…」
💎「だったら、このお話はお終い♪後少しなんだから、ちゃんと授業を受ける…!…いいね?」
🍣「は〜い…」
そう言いながら、先ほどまで寝ていた彼は教科書を開き始めた。
🐇「……………可愛いなぁ…((ボソッ」
あの人はどんなことをしていても可愛い。
🐇「はぁ………なんで学級委員長でもないのに、ウチが雑用しなあかんねん…」
放課後になり、帰ろうとすると、担任に雑用を任された。
渋々雑用を済ませ、帰ろうとした頃には、随分と遅くなっていた。
はよ帰ろ……。
そう思い、廊下を歩いていると、空き教室の方から微かな声が聞こえた。
この辺の教室は部活動にも使わないはずなんになんやろ?
好奇心に負けたウチは、その声のする方に歩いていった。
微かに扉が開いていたため、そこからこっそりと中を覗く。
その瞬間…ウチは息が止まった。
💎「…ッ……ん…///」
🍣「……♪」
教室の中で恋人繋ぎをしながらクラスメイトの乾くんと国語教師のほとけ先生がキスをしていたからだ。
それも、軽い触れ合うキスではなく、舌を絡め合わせる方の。
……な……なんで…2人が……キスしとるんや…?
💎「ちょ、ちょっとないちゃん…ッ…!!」
🍣「……?…なに?」
💎「キス長いし、ここまだ学校だから!」
🍣「えー……でも、授業中俺のこと叩いたほとけっちにお仕置きしないと出し♪」
💎「お仕置きって……!///……あれはないちゃんが寝てたのが悪い………ってなに服脱がせてるのさ!?///」
🍣「まぁ、まぁ♪((モニュ」
💎「まぁ、まぁ……じゃないから!?」
💎「てか、胸揉むな!!///」
🍣「……ほとけっち……うるさい((チュッ」
💎「…ッ…!…ん…///」
そんな会話をしながら2人はまたキスをし始めた。
…………2人は……付き合ってたんや。
ウチはこの瞬間失恋をしてしまった。
涙で視界がボヤけて、ウチは2人にバレないようにその場を離れた後、家まで走って帰った。
何も考えられず、布団に潜って、枕を濡らすほど泣いた。
そして、気づけば寝ていた。
失恋から数日、ウチはあの人のことを諦めようと何度も思った。
………けど、何度諦めようとしても諦めきれんかった。
毎朝気さくに『おはよう♪』と言ってくれるその声が、1人でいるウチに話しかけてくれるその優しい眼差しが
そのすべてがウチを諦めさせてくれんかった。
そしてウチは決めた。
あの人の幸せを願おうと。
踏切音が静けさのある夜の中で、けたたましく鳴り響いている。
踏切越しに、あの人が歩いてくるのが見えた。
…………あぁ……来た。
あの人を好きになってから、あの人のすべてが知りたくてストーカーまがいのことをした。
だから、あなたが帰る時にこの場所を通ることも知ってたよ。
うちに気づいたあの人は血相を変えてこっちに向かって走ってくる。
持っていたバッグが地面に落ちても、走り辛い靴で走ったから転びかけた時に片っぽが脱げても。
そんなことを、気にせずウチのために走ってくるあなたがとっても愛おしかった。
2人の関係を知ってから、2人を別れさせようと考えた。
先生と生徒の恋愛なんて、バレれば大変なことになる。
だから沢山証拠を集めた。
けど、集めれば集めるほど……あの人がとても幸せなんだって伝わってきた。
だから、ウチはあなたを諦めてあなたの幸せを願うことにした。
けど、あなたを見ていると、ウチはまたあなたを諦められんくなってまう。
だからウチはあなたの前からいなくなることにした。
これであなたがウチの死を少しでも悲しんでくれたらウチは生きてて良かったと心の底から思える。
💎「有栖さんッッッ!!!」
🐇「……大好き…((ニコッ」
グシャッッ……!!
💎「…ぁ…ッ…いやーーーーーッッ!!!」
先生
あなたの記憶に残り続けることをどうか許してください。
あなたのことを大好きでたまらなかった女の子がいたって、乾くんといるとき、1人でいるときいつでも思い出してください。
先生、あなたが大好きです。
バッドエンド
・・・
正直🐇ちゃんは幸せなので、バッドエンドと書くか悩んだんですが、わかりやすいので書きました。
そして、私はハピエン厨なので、ハッピーエンド(🐇ちゃんが死なない)も書こうと思います!
見てくださりありがとうございました!
コメント
1件
ハピエン書いてくれるなんて嬉しすぎるッッ😭✨ ほんとさすがです……私もハピエン大好き星人なんですけどバトエンもハマるかも……ってぐらい最高でしたッッ✨ ハピエン楽しみにしてます!