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深夜の王城。月明かりの下、静けさが支配する。
だが、その静寂を破るように、動き出した三人の影があった。
サブ、みりん、萌香──その名を轟かせた精鋭たちが、黒影部隊の殲滅を誓って動き始めた。
「行くぞ。」サブが冷徹に言った。
彼の手には、死をもたらす刃が握られている。
「もちろん!」みりんが軽く笑いながら、鞭をしなやかに振った。
「さあ、血祭りを上げよう!」
萌香は無言で、両手に持った武器を見つめる。
その眼差しは鋭く、無駄な言葉を一切発さない。
「黒影部隊か。どんな手を使ってくるか、見ものだな。」サブが言った。
彼らの目的はただ一つ、アレクシスの命令を受けて動く黒影部隊を殲滅すること。
だが、今回はただの一戦ではなかった。
この戦闘の先には、アレクシスの未来が掛かっている。
黒影部隊は、その名の通り、影のように静かに、そして素早く動く暗殺者たちで構成されている。
全員が暗闇を最大限に活かす術を持ち、その冷徹さで数多の敵を葬ってきた。
だが、今回は異なる── サブ、みりん、萌香の三人組は、単なる暗殺者ではない。
「みりん、左 だ!」サブが指示を出す。
みりんはすばやく反応し、壁に沿って素早く移動。
彼女の鞭が空を切り、その刃のような音が響いた。
黒影部隊の一人が肩をかすめて倒れる。
「萌香、前衛で押し込んでくれ!」サブの命令に応じ、萌香が大きく前進。
彼女の武器は短刀だが、その動きは鬼神の如し。
次々と敵の隙間を突き、黒影部隊の暗殺者たちを倒していく。
サブは冷徹に周囲を見渡し、暗闇の中で敵の動きを読み解く。
「今だ!」サブが叫び、手に持った長剣を振りかぶる。
一気に前へ飛び出し、黒影部隊のリーダーを目指して突進した。
ヴァイオレットがその姿を現した。
長く伸びた黒髪、鋭い眼光、そして両手に握られた短剣。
彼女はにやりと笑い、サブと目が合う。
「なるほど、あなたがサブね。」
ヴァイオレットの声には冷ややかな響きがあった。
「まさか、あなたのような者が私たちに挑んでくるとは。」
「挑戦はした覚えはない。ただ、壊しに来たんだ。」
サブは冷たく言い放った。
ヴァイオレットは短剣を構え、サブの動きに合わせて構え直す。
「では、壊すつもりでかかってきなさい!」
その言葉を合図に、二人は一瞬で距離を詰めた。
ヴァイオレットの短剣がサブに向かって振り下ろされると、サブはそれを軽々と弾き返す。
「遅い。」
サブが一瞬の隙を突き、ヴァイオレットの足元に斬撃を見舞った。
その切っ先が、彼女の膝を掠める。
ヴァイオレットは後ろに跳び、構えを取る。
「さすが、簡単にはやらせないか。」
その瞬間、みりんと萌香が両側からヴァイオレットを挟み撃ちにする。
「そっちもやるんか?」みりんが笑みを浮かべながら言う。
萌香は無言で前進し、ヴァイオレットに向けて刃を振りかぶる。
ヴァイオレットは不敵な笑みを浮かべ、両手に短剣を握り直す。
「だが、今の私は違う。」
戦闘は激しさを増し、黒影部隊のメンバーも次々と倒れていった。
ついにヴァイオレットがサブの一撃を受け、地面に膝をついた。
「どうして……?」と呟くヴァイオレット。
サブは冷たく言い放った。「これが、お前たちの終わりだ。」
ヴァイオレットは最後の力を振り絞り、短剣をサブに向かって突き刺そうとするが、サブの長剣がその腕を弾く。
一撃で、ヴァイオレットの命は絶たれた。
その後、みりんと萌香も他の黒影部隊のメンバーを片付けていき、ついに部隊全員が倒された。
「終わったんか……」
サブは息をつきながら周囲を見回し、戦闘の痕跡を確認する。
「ついに、この戦争が終わったわね。」
みりんがほっとした様子で呟いた。
「まだ、終わってへんな。」