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「ごめんってぇ〜」
「…」
「jpさぁぁん!!」
この間の一件があってから、jpさんが俺と口を聞いてくれなくなって早2日。必要最低限の会話はあるけど事務連絡だけ、それ以外俺と会話どころか俺の名前すら呼んでくれない。あまりにも悲しいし寂しいし話したいし触れたい。
「…分かった」
「?」
「もう、話しかけないから」
jpさんがこんなに話したくないのにしつこく話しかけるとかえって嫌われてしまうかもしれない。そんなの勘弁だ、それならjpさんが話してもいいと思ってくれるまでは我慢しようという結論に至った。
「全っっ然話しかけてくれない!!!」
「またその話〜?」
俺もう聞き飽きたんだけど〜なんて呑気にゲームしながら言ってるのはyanくん。あれからもう1週間は経っているのに一向に話しかけてくれない。何故、何故、何故!?もしかして俺のこと嫌いなの!?と思うが、俺からは話しかけないと宣言してしまった手前、jpさんに話しかけるわけにもいかずに悶々とした日々を過ごしている。
「なんかこうさぁ〜ちょっとくらい寂しそうな素振りを見せてくれてもよくない!?」
「jpは忙しいから寂しさ感じる暇なんてないでしょ」
「そうだけどさぁ〜!!」
「出た出た駄々っ子」
俺だけこんなに振り回されているのに、jpさんはそんな素振り一切見せてこない。好きにさせるって宣言したけれど、そんなこと本当に可能なのだろうか、なんて負の感情が俺を打ちのめす。諦めたほうがいいのか、もしかしたら迷惑だったのか、俺が引っ付かなくなって清々してるのか。
「…俺やっぱ無理なのかぁ?」
「本人に直接聞けよ」
「無理だろ」
「こんな風にうずくまって嘆いてたって、相手には何も伝わらねぇよ」
「…それもそうか」
そういった瞬間にyanくんは手をひらひらと払ってあっち行け、としたので渋々部屋を出た。寄った部屋は勿論我らがリーダー、そして俺の想い人であるjpさんの部屋。ドアの前で緊張してしまい、少し深呼吸してからゆっくりドアを開ける。開けた途端にノックを忘れてたことに気が付いたが、jpさんはイヤフォンをしながら編集をしていた。
「…」
キーボードを叩く機械的な音だけが部屋に響き渡る。久々にこんなにもjpさんの顔を見た。少し痩せたように感じられる、努力家だからなまた無理したんだろうな。何と声をかけたらいいか分からなくなって、ドアの前で固まっているとjpさんが不意に振り返った。その綺麗な瞳に映っている俺は、きっと滑稽に見えているのだろう。
「じ、jpさん」
「こっち来て」
「…え?」
「はやく」
何の感情も読み取れない表情でこっちに来いと言ってくるが、嫌だと突っぱねるほどの度胸もないので一歩、また一歩とjpさんの方へ向かう。すると、不意にjpさんに腕をつかまれ、引っ張られる。抵抗する時間もなく思わず目を瞑ると、唇に柔らかい感触が降ってきた。何事かと思い、目を開けると近くにはjpさんの顔があった。唇に柔らかい感触、こんなにも顔が近い、つまり…キスされた?jpさんに?
「…お、俺っコーラ取ってくるから!」
「…あ、ちょっ!?」
しばし見つめているとjpさんの顔がみるみるうちに赤くなり、逃げるようにどこかへ行った。その背中を呆然と見つめながら、先ほど触れられた唇をそっと人さし指でなぞる。キスされた実感が湧いてきて、俺の顔に熱がこもる。
「っぁー…くそぅ…」
あんなことされたら、期待してしまう。今回は逃がしたけど、もう絶対逃がしてやらない。来る前はあんなに冷たかった俺の指先が、今はそんなの感じられないくらいに熱を帯びている。俺の心を一瞬にしてひっくり返すんだから、すごいものだ。
「…それにしても、唇…柔らかかったな。」
俺の呟きは、jpさんの部屋に消えていった。