こんにちは
たつまきぐるぐるです
とても大好きな小説を書いてる方にフォロバしてもらって今有頂天です
なので書きます
夜辺りにシリアス書きます
今はなんか、思いついたもの書きます。
シリアスジャナイデス
⚠️旧国
久しぶり過ぎて文章の書き方忘れました。リハビリです。
「……ん、……」
閉め切ったカーテンの隙間から、ほのかに陽の光が入ってくる。
【鉄のカーテン】……英国が放った言葉が頭の中に蘇った。
上手いことを言うものだな。流石皮肉文化。
……今となっては、どうでもいい事だが。
ベッドから起き上がり、フラフラと洗面台の前に立った。
「……。」
鏡で自分の顔をまじまじと見つめる。
鋭い目付きに金色の虹彩、顔は少々やつれていて、真顔のつもりでも、顔をしかめている様に見えてしまう。
そして、左眼は真っ暗。
潰れている。
……これも、どうでもいい事だ。
ここは、死んだ国たちが逝く所。
いわゆる、旧国のたまり場だ。
死後の世界なんかに興味はなかった。
天国と地獄も無いと思っていたから。
しかし、たしかに天国とか地獄とかは無かったが、死後の世界なんてものは実在したらしい。
死んでいるのに意識があるなんて変な感覚だ。
それから、面倒なことが一つ。
【コンコン】
自室の扉が音を立てた。
「ソビエト、起きてる?」
顔をしかめた。今度は、反射的にしかめた。
幼い頃、嫌という程聴いてきたあの声だ。
「…起きてる。“父さん”。」
ロシア帝国。俺の父だ。
「良かった。丁度朝飯が出来たところなんだ。早く支度して出てきなさい。」
「ん。」
優しい声色で、父は扉越しにそう言うと、リビングに戻る足音が聞こえた。
父親。
俺が、殺した、父親。
現実(?)世界で死んで、この場所に来た時、1番驚いたのはこのことだ。
父親は、死にたてほやほやの俺を見るなり、泣き出しそうな顔で一目散に駆け寄り、抱きしめた。
何も言わなかった。
俺も、ただ抱きしめ返しただけだった。
それから、また一緒に暮らし始めたのだ。
俺が子供の頃の父親の記憶は、散々なものしかない。
厳しかったし、なんていうか、自分の理想を押し付けてくるっていうか……。
再会できたことは、正直嬉しかった、けど。
またそんな暮らしになるのは嫌だった。
……そんな予想はすぐに塵となって消えた。
父は、俺にとても優しく接してくれた。
いつもの強ばった表情ではなくて、朗らかな優しい笑顔。
ノルマを達成しなければくれなかった手料理も、毎日くれるようになった。
『美味しい?』と聞いてくるので、静かに頷くと、『良かった。』と言って、暖かく微笑むようになった。
これが、もしかしたら本当の父なのか。
かくいう俺も、死んでから丸くなったと言われる。
自覚は無いがな。
顔を洗い、身支度を済ませて部屋を出る。
リビングに向かうと、可愛らしいエプロンを着けた父親がいた。
「……どんな格好だよ。」
「英帝が、『絶対似合うので着てみてくださいよ(笑)』って言ってきて、腹が立ったからずっと着てやってる。」
「……あー、似合ってるよ(笑)」
「お前っ……!!」
こんな軽口を叩けるようになれたのも、実は最近の話だ。
だって、父親のことは割とガチでトラウマだったから。
「あ、ナチス君が呼んでいたぞ。」
「ゴハッ……」
思わず食べていたパンを吐き出す。
いきなりソイツの名前が出てくるなんて思わなかった。
「ナチが……?」
「あぁ。ご飯を食べ終わったら行ってこい。」
「はーい……。」
一体なんの用だよ……?
〜♪
俺とは正反対に、機嫌の良さそうな歌が聞こえる。
指定された場所に着くと、俺は声をかけた。
「……ナチ。」
「ん、あぁ、ようやく来たか。」
青年は振り向いて、俺の顔を見上げた。
コイツこそがナチス・ドイツ。
戦時中は敵だったけど、今はもう敵対していない。普通の友達……という仲だ。
……なんか後ろに、布を被った怪しそうな機械があるんだが?
「こんな朝早くからなんなんだ……。」
「まぁまぁ。俺は実に良い話を持ってきたんだ。ソ連も喜ぶような…そんな話を。」
「…?」
「まぁ、百聞は一見にしかずというし、まずはこれを見てみろ!」
ナチは、後ろの機械の布を剥いだ。
「……?なんだこれ。」
「ワープ装置だ。」
「ぅげ……お前なぁ、もう死んでんだからそんなのもう卒業しろよ……。お前の厨二癖は軍服だけで充分なんだよ。」
「なっ!失礼な!さてはお前、信じていないな!?これはホンモノなんだ!!」
「ほぉ?」
「それに、ただのワープだけじゃなくて、コレは……【現存する国々の世界】にも行けるんだ!!」
……は。
「お前、何言って」
「ソ連だって気になっているのだろう?自分の息子たちはどうなっているのか、仲良くなっているのか……見てみたいと思わないか?」
「それは……たし、かに……。」
「一緒に行かないか?」
そりゃあ、行けるものなら行きたい。
でも、そんな話簡単に信じられるわけ……。
「……。」
ただ、ナチのこの目は、真剣だった。
「…分かった。」
「本当か!」
キラキラとした眼を向けてくる…そういえば、コイツ本当は12歳程度だったな……。
「そうと決まれば即行動だ!日帝とイタ王も連れてくる!」
「はっ!?そいつらも来るの!?」
「もちろん!我が同盟国を放っておく訳には行かないからな!」
ナチはそう言って走り去っていった……。
…てか、え?
今から行くの?
コメント
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世界観が大好きです。 ありがとうございますm(_ _)m