コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
.
「はい、入ってきていいですよ」
担任がそう言うと、翔さんが入ってきた。
s「隣の市から来ました。塩野翔でーす、
仲良くしてください。」
在り来りな挨拶をし、ぺこりと頭を下げる。
…昨日も思ったが、やはり顔が整っている。綺麗な紫色の宝石のような瞳、薄い唇、小さい鼻。
なにをとっても完璧としか言えないような顔立ちだ。後ろの方で女子たちがひそひそと話している。
「えーっと、じゃあ席は…」
担任がそう言った瞬間翔さんと目が合った。
s「…おれあの人の隣行きたいです、あの…」
「ああ、茅野さん?」
翔さんがそうですそうです、と相槌をうつ。
なんで俺の隣に、なんて思ったが嬉しいとも思った。
…そうして何個か席が動かされ、俺の隣に翔さんが来た。
c「…なんで俺の隣きたん?」
s「嫌っすか?」
c「いややないけど…」
口篭りながらそういうと、翔さんはくすくすと笑いなんとなくです、なんて言った。
そして、沈黙が続く。
c「…あ、そうや。なんて呼んだらええ?」
沈黙に耐えられず、俺の方から声をかける。
s「あー…好きに呼んでくれていいっすよ
周りからはショッピとか呼ばれてます」
c「じゃあショッピって呼ぶわ。俺の事はチーノって呼んで」
c「ていうか敬語抜けてないやん、ショッピの方からタメでいこうって言ったのに」
静かに笑いながら俺がそう言うとショッピは癖で、気をつけるわ。なんて笑いながら言った。
s「あ、一限目何?」
c「数学やで」
s「うわー、だるいわ。俺計算とか嫌いなんよね」
明らかに嫌そうに目を細めそういうショッピがなんだか面白くて。笑ってしまった。
s「…何笑っとんねん」
c「んふ、ごめんごめん…」
今日も友達は休んでいる。
だが、これからは楽しくなりそうだ、なんて思った。
久しぶりの更新ですね、短編集の方も書いていますが、随分と長くなってしまいそうでやる気が無くなります。
今回の話は短くなってしまったのでまた今日中に更新したいですね