夜の帰り道、吉田武史はコンビニの袋を片手に、自宅のマンションへと足を向けていた。会社帰りに牛乳とパンを買う。まるで普通の会社員のように。だがその視線は気配を一瞬たりとも逃さなかった。
「……つけられてるな。」
エントランスのドアを開ける瞬間、吉田は微かに微笑んだ。
部屋の中。玄関のドアが閉まると同時に、吉田は傘を持った手を振り上げ、振り向きざまに一撃を繰り出した。
「うわっ!待った、待った!ご主人!」
廊下に転がる影。そこには、派手な金髪にパーカーを羽織った青年がへたり込んでいた。
「……お前か、霧島。」
霧島蓮。かつての殺屋結団メンバーの一人であり、吉田の“ペット”を自称する男。
「相変わらずおっかねぇなぁ、ご主人は……。お土産、買ってきた?」
「あるわけないだろ。」
吉田はため息をつき、霧島を無視してリビングへ向かう。だが霧島はニヤニヤしながらついてくる。
「なぁ、ご主人。俺、ちょっと気になる話を聞いたんだけどさ。」
「聞きたくない。」
「まぁまぁそう言わずに。……“雨宮京介”、生きてるんだって?」
その名前に、吉田の動きが止まった。霧島の目が鋭くなる。
「そいつが生きてるってことは……ご主人、狙われてるんじゃない?」
吉田はゆっくり振り向く。
「お前は何を知ってる。」
「さぁ?でもね、そいつ……今会社にいるらしいよ。」
「……っ!」
その時、吉田のスマホが鳴った。画面には会社のメール通知。
「至急、明日朝一番で本社へ出社のこと。」
──つづく──
コメント
6件
か、神作すぎるんだが、、、!それと、裏切り者ってもしかして、雨宮だったりする、、、?続き待ってます(*´꒳`*)
傑作… 死んだわうち subさん私死んだわ,どうしましょ(?)
最高だねえええぇ、、、⤴︎⤴︎((? 神ってすぎるねえええぇ⤴︎⤴︎ よっしー頑張ってくれよぉ???((((何様じゃ 続きも楽しみだぜぇ( ´ཫ` )