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・ 🐙 × 🥷
・ 交際 、 同居済み
・ 口調迷子気味
・ 飲酒表現有り 、 捏造過多
* 配信 、ボイス等全て把握している訳ではありません。 事実との乖離や解釈違い、地雷が必ずありますことをご了承の上本編にお進みください。
カゲツと同伴で終えた任務 、今日はとことん敵に手を追ってしまった 。 一体にそこまで強くはないが 、倒しても倒してもどんどん湧いてくる敵の群れに俺は勿論 、カゲツも中々の体力を消費したらしい 。 漸く敵の本源に叩き入れ 、全ての敵を討伐を完遂した頃にはもうとっぷりと日が暮れていた 。
「 あ ゛ーー ! 終わった ー っ ! 疲れたァ ! 腹減った !!もう無理 !!もう立てん ー っ !!! 」
「 はは っ 、 笑 うるっさ 笑 」
ぐだ 、と地面に寝転がり 、幼児と言われても過言ではない程カゲツは喚いた 。 一方の俺は散々振り回したトランクを地面においてその隣に座り込み 、はぁ〜と疲労の溜息を洩らす。隣でギャンギャン騒ぐ音圧に耳を塞ぎつつ 、適当な相槌を打つ。
これでよし 、終わった休もう 。 という訳にもいかず 、今から下山して明日の朝までに今日討伐した敵に関する報告書の提出が待っている 。 容赦なく俺の頭上にのしかかる睡魔と微かに鳴る腹の虫を押さえながら何とか重たい腰を上げて 、トランクに再び手を掛ける 。
「 ‥ ほら カゲツ 、 早く帰ろう 」
「 んん ゛ … 」
カゲツの手を優しく握って身体を起こすよう促す 。 あまり機嫌が良くない唸りを見せながらも俺の手を握り返して渋々といった態度で立ち上がった 。 よく立てたね〜、と褒めるつもりでもう片方の手でカゲツの頭を撫でたら 、冷たくその手を払われた。 るべち泣いちゃう 。
そして俺たちは残り少ない体力で何とか体を動かして、山道を下りて行った。
漸く山道を抜け 、視界に広がる見覚えのある道や民衆家 、そこに青白い光を点々と並べる街灯の列が二人組の影を地面に作っていた 。
やっと木々から抜けたという自覚から更にどっと疲れが溜まった気がする 。 少し掛かるがまだ徒歩で帰れる距離で有難い 。 電車も今急いで最寄りの駅まで走ってもそんな体力は残っていないし 、終電にはどの道間に合わないだろう。 早くカゲツと家に帰ろう、とそのまま足を進めていれば急に俺の名前を呼ぶ声がひとつ聞こえた 。
「 なぁ 、 たこ 」
「 ん ? 」
名前を呼んだ張本人の方へ振り返ると何か言いたげな表情で「 ん 。 」 という短い言葉と共にある方向へと人差し指を差していた 。 一体なんだとその指を差された方向に目をやると 、何処か物寂しい街並みの中 、所々点滅しかけている街灯とは程遠いくらいに強く光っている終夜営業のコンビニだった 。それも大きめの 。
ああ 、そういえばここら辺に新しく出来たという情報を聞いたことがある 。自分の曖昧な記憶を辿りながらそう思っていれば 、カゲツが俺の袖を軽く引っ張った 。
「 … 寄りたいの ? 」
訊ねてみればこくりと大袈裟にカゲツは頷いて 、そこにはきらきらと輝くオッドアイがあった。何とも行きたそうで、駄目だと拒否するには 余りにも良心を痛める表情だ 。 それにこの表情のカゲツには弱い 、いつもこれで押し通されている。そんな恋人のずるい態度にとうとう鈍っている思考を放棄して俺は二つ返事で我儘を了承した 。
「 よっしゃあ ! 」
承諾を得てルンルンと上機嫌なカゲツは 、俺の袖をグイグイ引っ張りながらコンビニへ向かって行く。 結局家に帰っても何も無いのだ 、食料調達で寄っても全然問題ないだろう。それに二人揃って空腹だから余分に買っておこう。この出費が経費で落ちるように取り合ってみようかな、なんて軽く考えながら俺もコンビニへと足を進めた。
自動ドアをくぐって店内に入れば、陽気なBGMが耳に入る。早速カゲツは入口にある籠を取って嬉しそうに一列に並んでいる商品棚に近寄って行った 。 一体何処から急にそんな元気が出てきたのかと苦笑を浮かべながらも俺はその背中について行く。
思ったより店内は広い造りで 、商品数も多かった 。 やっぱり最初はおにぎりや弁当が並んでいるコーナーに向かうだろうと歩いていたが 、カゲツはその手前のドリンクコーナーに足を止めた 。不思議に思い 、 俺も足を止めてカゲツの隣に立てば先に口を開いたのはカゲツだった
「 お酒飲まん ? 一緒に 」
「 え 、 珍しいね 。 普段飲まないのに 。 どうしたの ? 」
「 い 、 や 、 あれやん 、 ! 仕事終わりの一杯は格別とか 、 言うやん ! 今日ぼくら頑張ったし ‥ ご褒美 、 みたいなさ … 」
わたわたと慌てた様子でそう訴えるカゲツに俺は思わず吹き出してしまった。慣れていないのに頑張ってお誘いしている姿がどうしようもなく愛らしい 。
そんな俺に少し腹が立ったのか笑うなよ 、と軽く小突いてくる。何処か居心地悪そうに小さく膨らませてた頬は薄らと頬を赤く染めていた 。
「 あぁ 、 はは ‥ 笑 ごめん 。 いいよ お酒 、 一緒に飲もっか 」
そんな恋人からのお誘いをいるのだろうか 、いやいない 。 俺が断言します 。
再び俺の了承を聞いて紫と緑の双眸を輝かせたが 、今度は控え目にこく 、と小さく頷いてお酒を選び始めた 。
カゲツの方はまだ時間が掛かりそうなので 、俺は籠を地面に置いて先に好きなお酒を2本程選んでは籠の中に入れた 。 悶々と選んでいるカゲツに好きなだけ選んでいいよ 、と声を掛けた後 、カゲツが選んでいる間におつまみやら惣菜やら選びに行った 。
「 飲む気満々だね 」
選び終わったカゲツは置いておいた籠を持ちながら俺の元に戻ってきた 。
「 美味そうなのめっちゃあったんやもん 、 ほらこれとか期間限定やって 」
「 へぇ 、 確かに美味しそう 」
籠の中には多種多様の缶酒が少し乱雑に置かれていた 。 その1本を手に取って柄が俺に見えるように見せてくるカゲツ 。 可愛らしくシンプルなデザインの缶酎ハイで確かに味の想像がしやすい美味しそうなものだった 。想定より数は多かったが 、好きなだけ選んでいいよとカゲツに言ったのは俺だし 、 カゲツが飲み切れなかったら俺もカゲツの分を飲めば良いだけの話だ 。 お酒の方も度数は余り高くないものばかりだろう 。 それでも残ったらまたいつか一緒に飲もう 。
その後はカゲツがぽいぽいと好きなお菓子を適当に籠の中に入れて、会計を済ませてコンビニでの買い物は終わった 。 二袋ずつ詰めて貰ったので 、仲良く一人1袋ずつ手に持って一緒に帰ることになった 。
「 やっと帰れたァ ーー ! 」
「 あぁ ゛‥ つっかれた … 」
家の扉を開けた途端 、早速玄関で下駄を脱ぎ捨て上がり込んだカゲツは両手を広げ任務が終わった歓喜を全身で表した 。 半日以上ぶりの自宅 、 疲れきった身体をグッと伸ばした後俺もブーツを脱いで上がった 。 奥から「 星導 ー 。 」と呼ぶ声が聞こえてくる 。
「 お風呂入っていい ? 」
「 いいよ 〜 、 先に入っておいで 」
ひょこ、 と壁から顔を出したカゲツにそう返事をすれば 、ふんふんと上機嫌に鼻歌を唄いながらまた部屋の奥へ消えていった 。態々許可なんか取らなくても勝手に入ればいいのに 、と何処か律儀な彼を思っては、ははっ、と笑いを零した 。 今度また似たような状況になったら一緒に入ろうって誘ってみようかな 、カゲツのことだから入らん!!ってどついてきそうだけど 、あれは結構痛い 。
カゲツを待っている間にコンビニで買ってきたものを冷蔵庫にしまった 。 お酒は冷えている程美味しいから 、少しでもぬるくなったら勿体ない 。 何気にお酒を飲んだカゲツを見るのは初めてだと思う 。 アルコールが身体に入って酔ったらどうなるのだろう 、ハイテンションになるのか 、はたまた眠たくなるのか 。まだ知らない彼の姿を見れる、これから知れる、というそんな熱病たる興味が俺の心をかゆがせた 。
「 たこ ! 乾杯 !! 」
「 はい 、かんぱ 〜 い 」
お互いに持っている缶を軽くぶつければ 、カゲツはせーのがさんしぃ?なんて兄からの受け売りの挨拶と共にカシュッと音を立てて缶を開けた 。「 この間やったゲームが 〜 … 」「 この前先輩が 〜 … 」なんて机に並べたお菓子やら酒の肴をつまみながら 、2人で他愛のない雑談を広げる 。 その間 、 隣できゃらきゃらと笑うカゲツを見るのが一番の癒しだった 。 楽しそうに小さく揺れる癖毛の白髪に 、 ほんの微かに俺と同じ 、石鹸の香りがふわりと打ち薫る
缶酎ハイを2本ほど開けた頃だろうか。程よくアルコールが身体に回っており 、ぼんやりとした浮遊感がある 。丁度いい頃合だ 。 まだお酒は半分は残っているが 、つまみの方に目を向けようと一度缶を机に置いたタイミングで服の袖を軽く引っ張られる感覚に襲われた 。
「 … たこ 。 」
「 ぉわ っ ‥ どうしたの ? 」
輪郭の溶けた緩んだ声に、ふと意識を持ってかれる 。 その声の持ち主に視線を移すと 、アルコールが回って白い肌をほんのりと赤く染めて 、色が違う双眸が潤んで揺らいでおり 、もう既に出来上がっていたカゲツがぼんやりと俺を見上げていた 。
もしかしてこの子はもう酔ったのだろうか 、 同じタイミングで飲み始めたはものの 、彼はちびちびとお酒を飲んでいて俺よりも遅かったはず 。 だから遅くても1本を飲み終わってるか終わってないかぐらい 、そんなに弱いのか??と困惑し 、俺は思わずカゲツが飲んでいた缶酎ハイに目を移した 。
そこには俺の缶とは違って2桁の度数が書かれており 、 察せれた 。 俺のよりも度数が高いお酒を飲んでいたらしい 。
度数が高いお酒が混じっていたことを気付けなかった過去の俺に対してはぁ 、と溜息が零れてしまう 。
「 カゲツ 、 とりあえ水持ってくるか待てれ 、 っ !? 」
「 かわいい 、 たこやぁ 、 かぁい 」
俺の話を遮って立ち上がろうとする俺を抑えて膝の上に跨ってくるカゲツ 、 流石忍者だと言うべきか、そんな突拍子もない恋人の行動に俺は驚きの余り全く体が動かせなかった 。
そのまま向かい合って抱き合うような体勢になり 、カゲツは俺の首に手を回して語尾にハートがつきそうなくらい甘い声色でかわいい 、かわいい 、と俺を可愛がる 。
こんなカゲツは初めてだった。 触ったりお誘いするのはいつも俺からだったのに、普段は何処かクールで生意気で、 そして物凄く照れ屋な彼、それが俺の知ってるカゲツの姿だった 。
「 … カゲツ 」
「 ん 〜 、 ふふ ‥ かぁわい 、 」
カゲツはくふ 、と小さく笑いを零しては 、 首に回していた手を前に持ってきて俺の頬に添えた 。 そして、ふに、と唇を触れさせては離すことを繰り返される 。ちゅ、ちぅ、っと可愛らしく何度も口付けされれば、俺は焦れったくカゲツの腰に手を浮かせた 。
これは誘われているのだろうか 、 アルコールで意識がぼんやりとはしているだろうが俺にはそう思えてしまった 。 いや 、 確実にアルコールノ所為だろうけど 。 目の前にいるカゲツは今まで俺と付き合うまで他人とキスするのも手を繋ぐのも分からなかったのに 。
何も知らない無知で純粋無垢な子供が 、据え膳なんて出来るはずがない 。
それでも千載一遇のチャンスとしては変わらない 、俺としては絶対に逃がしたくない 。 しかし今ここで欲のまま押し倒してしまったら怯えられて離れていってしまうかもしれない 。 そもそも酔っている恋人の意思を無視して襲うなど 、絶対にしたくない 。 大切にしたいのだ 、目の前の彼を 。 1度たりとも傷付けたくない 。
長い時間俺が葛藤し続けている間 、へにゃりと頬を緩ませたカゲツも俺を愛撫してくる 。
カゲツの腰の周りに彷徨っていた手を 、遂に回して 、割れ物を扱うように優しく抱き締めた 。触れた時 、「 んっ 、 」と小さく吐息を洩らしていたのは流石に揺らいでしまった 。
その当の本人は何処か嬉しそうで 、そもそも俺に恐怖なんて感じていないようで 。 安堵していた時 、カゲツは再び度数が高いお酒を手に取っていた 。
「 たこ 、 口開けて 」
「 え 、 ぁ … んン っ !? 」
開いた口を、すかさず塞いでくる 。お酒を一口含んではそれを口内に流し込んできた 。 こく、と小さく音を立てて喉を上下し 、熱い液体が食道を渡って体内に入ってくる 。
「 っは 、 んふ … 、 」
ちゅ 、っと可愛らしいリップ音を立てながら目の前の唇は離れていく 。 左右の色が違う双眸がふっと細くなった 。
熱い。甘い。俺と彼の口内でアルコールが溶けていく。アルコールを飲んで、熱で火照った侵された雰囲気にどろりと二人が呑まれている 。
「 たこ ‥ お酒の味 、 混ざったな 」
前言撤回 、 カゲツは無自覚で 、とんでもなく小悪魔だった 。
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如何だったでしょうか
中途半端な所で切ります、気力が無くなりました 。
いつか続きを書きます 、いつか、きっと汗
初心者故温かい目で拝読して頂くと幸いです
ここまで見て下さりありがとうございました。
他CP、シチュ等のリクエストがあれば何時でも受け付けております。
お気軽にコメントして下さると幸いです