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その日はとりあえず明日以降の活動予定を聞いて帰ることになった。
新入部員にばかりかまけてはいられないんだろうけど、希望者を放置するわけにはいかないから。
「よかったら練習見ることもできますよ」
入部届の受付係の人がそう教えてくれた。シオンは予定があるから先に帰ったけど、僕は練習を見に行くことにした。
レッスンしていたのはもう一人のイケメン。色白で目が大きくて女性みたいな美人顔。なのに背が高く肩幅も広い、男らしい体つき。
会釈をして見学の輪に入らせてもらった。男女ともに真剣にレッスンに見入っている。
僕みたいによこしまな目的の人間もいるかもしれないけど、ここにいる人たちは本当にダンスが好きなんだろうな、って感じ。
部員と一緒には踊れないけど、見学者の中にはレッスンどおり踊れてる人もいる。
子供の頃からひととおりいろんなスポーツを習ってきた。中学では陸上に落ち着いたけど、それも多分走ることを極めたかったから。
僕は何か始めたら自分なりに極めたいと思ってる。要するに負けず嫌い。あいつにできて僕にできないはずがない。
物覚えはいい方。日頃ギターを弾いてるし、音を掴むセンスもそれなりにある。見よう見まねで踊り始めると。
またもざわめき。「そこはこう」って、後ろから聞こえた声。ワンテンポ遅れて振り向いた僕は、本日二度目の硬直。