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⚠こちらの作品は創作です。また、まふゆ母を批判しているわけでもありません。プロセカの登場人物は誰1人酷く責めていい人物なんていませんのでコメントしてくださっている方々も当方の作品に限らずキャラの批判コメントを控えてくださると嬉しいです。長々と失礼いたしました。ではどうぞ。
日記を見つけたのはつい最近のことだった。まふゆが家出をしてからというもの妻の精神状態は日々悪い方向に進んでおり僕も最近は少しでも妻に寄り添おうと精進しているが、まさか妻が日記をつけているとは知らなかった。僕は数ページペラペラとめくってみた。
「これは…」
6月 24 日 雨
近所からさいきん心配をされています。荒れている肌に酷いクマ。
最近そういえば味がしないような気がする。
お寿司って、どんな味だろう。
今日も、泣いてしまいました。叫んでしまいました。いいえ、毎日そう。
わたしがなにも成長しないから、まふゆが帰ってこないのね。あぁ、神様
なんて酷い仕打ちなの。はやくうちの娘を返して。返して返してかえーーー…。
かえー…。最後の文章は恐らく妻が破ったのだろう。酷くビリビリに破かれていた。
文字をよく見ると『仕打ちなの』あたりから文字も乱暴になっており幼い子供が書いているような時になっていた。そして僕が1番目に止まったのが『味がしない』だ。
このままじゃ、まふゆになってしまう。
もう二度と同じような失態を起こしたくない。これ以上苦しむ人なんて、
僕が拳を強く握りしめると同時に玄関から扉が開く音がした。帰ってきたのだろうか。時に母は意味もわからず外に出かける。それが雨だろうが、真夏だろうが。梅雨の時期だった頃、ゲリラ豪雨の時ですら外に出ようとしていたらしい。僕は優しく微笑み母の元に駆け寄った。もうこれ以上、朝比奈家の誰も苦しんで欲しくない。
「おかえりなさい」
まふゆが学校に行っている最中一通の手紙がポストに投函されてあった。
「まふゆの…お父さん?」
なんの用だろうとすぐに封を開けてみると丁寧に折りたたまれていた手紙が入っていた。
宵崎さん
宵崎さんもまふゆも体調は大丈夫ですか?
申し訳ありませんが、ここから先の内容は宵崎さんご自身がおひとりで読んでくださると嬉しいです。
宵崎さん、最近私の妻も精神も日々悪化しております。多分このまま悪化し続けてしまうとまふゆの今の症状になる可能性も十分に有り得ます。ただ、今まふゆを朝比奈家に帰しても今の妻なら何をするのか、そしてまふゆも限界を超えてしまうのではないかという嫌な事態しか想定できないのです。
宵崎さん、ここからは私の甘えでもあり言い訳になってしまいますが流石の私でもまふゆも妻も。と、ふたりを同時に支えられるかは不安です。宵崎さん、父の役割でもあることを宵崎さんに投げ出してしまうのも忝ないのですがもしまふゆに何かあった場合早急にご連絡いただけないでしょうか。
そして二枚目もずっしりと感謝のメッセージや謝罪のメッセージなど色々と詰め込まれてあった。
「まふゆの…お母さんが…」
精神状態が限界を迎えている。でも確かにそうだろう。最愛の娘が親に犯行をして、もう何ヶ月も帰ってこなくて、嫌いな私の家に泊められている。今まふゆがいつどこで、何をしているなんて分からないんだ。私はすぐに引き出しを開けて中に入っていた手紙と封筒、そして机に転がっていたシャーペンで文字を書き始めた。