・一応学パロ?
・太宰さんが先生?、
・敦くんが生徒です。(高校生)
・太敦です
・敦くんがレイプされてる表現あります
地雷さんは🔙して頂けると有難いです…、!
…、いくら涙を拭ったって、それが目から止まることは無かった。悲しい訳じゃない、この涙は屹度、空っぽな僕を埋めるために出た生理的なもので、自分で止めることなんて出来なかった。
…
母さんも父さんも、僕を人として見ては呉れない。
都合の良い、性処理道具、サンドバッグ。
僕の心が空っぽになってしまったのは、本来ここに埋まる筈だった、両親からの愛情が注がれないからなんだろう。
まだ止まらない涙に伴うように嗚咽を漏らしながら夜の学校で1人、声を押し殺して泣いた。
心が弱くなってしまったのかぽつりと思わぬ本音が零れる。
敦「誰か…、誰でもいいから、僕を…、助けてよ。」
そんな僕の諦め混じりの小さな声に答えるように閉まっていた筈の扉から足音が伝ってくる。
?「…どしたの、こんな夜遅くまで学校に残って」
泣き顔を見られないように咄嗟に俯いて考える。
…、先生かな。先生にしては気の抜けた態度だな。
敦「なんでもないです」
?「なんでもなくないでしょ?」
…この先生は随分としつこいようだ。
敦「…、」
?「話してご覧、どうしたの」
…僕がずっと黙りこくって居ても、その人は此処から出ていっては呉れない。
ついには俯いた僕の顔を顎クイするような形で持ち上げられた。
その瞬間、先生の整った顔立ちが近づいて息が交わるくらいに距離を縮められた。
…僕は恥ずかしさと、さっきまでの涙で酷い顔をしていたと思う。
敦「や、辞めてください…!」
そう言うと、其の人は驚いたような顔をして、
?「最初に私を呼んだのは君じゃないか」
と冷静に言葉を返された。
それに何も言えないでいると、
?「まぁいいけどさ」
と優しく微笑んでくれた。
敦「…、貴方は先生、ですか?」
?「あー、えと、まぁ、そういうことにしておこっか」
敦「…?、僕、見たことないんですけど、名前、なんて言うんですか」
?「うーん、気になる?君がキスでもしてくれたら、教えようかな〜」
敦「は?…それって先生的にアウト…、」
?「うそうそ!笑…じゃさ、君の名前も教えてよ。そしたら私も教えるね?」
…なんだかこの人、本当に先生なんだろうか。と思いながら、自分の名前を口にした。
敦「敦、です。中島敦。」
太「素敵な名だね。私は太宰治。好きに呼んで呉れ」
そう言って優しく微笑む先生は、何処か儚げで、不思議と僕の目を引いた。
深い栗色の瞳、月光を浴びて薄くなった胡桃色(くるみいろ)の癖のついた髪の毛。薄めた目の、長いまつ毛。、…包帯で隠された肌。全て僕の汚れた瞳に映される。
…僕はその人のことを単純に綺麗だなと思った。
敦「…もう8時を過ぎちゃいましたね、此処にいたこと、秘密にして呉れませんか?」
太「ふふ、可愛い生徒の頼みだ、いいよ。」
敦「普通だめなんですけどね」
敦「…それじゃ、僕はもう帰りますから」
太「え〜、もう行っちゃうの?」
敦「もう充分遅い時間でしょう?」
太「そっかぁ、じゃ、また明日」
…最後、扉を出る前に、“また明日”なんてことを言われたけど、それを無視して僕は学校を後にした。
コメント
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相変わらず神ですね✨💕