コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
僕に心を君に花束を
揺れる髪だけ靡くままにして
箱の中の小さい家の、二人で並んだキッチンの小窓のカーテンの先の思い出の庭に、春の日差しを一つ埋めて、たまには少しの水をやって、小さな枇杷が生ったとき忘れてください
僕に 僕に 僕に
僕に心を
君に花束を
揺れる髪だけ靡くままにして
僕に言葉を
君の鼻歌を
長い長い迷路の先に置いて
一つ一つ数えてみて。あなた自身の人生のあなたが愛したいものを。
……何もないのかい?
海の側の小さい駅を歩いて五分の海岸の、僕と見た翡翠の色も忘れてください
僕に 僕に 僕に
僕に心を
君に花束を
揺れる髪だけ靡くままにして
僕に言葉を
君の鼻歌を
長い長い迷路の先に置いて
箱の中の小さい家の、朝の日に揺れるカーテンを開けた静かな休日の、寝起きの君が寝ぼけ眼で座ったその朝のダイニングテーブルに僕の心があったこと、忘れてください