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彼の名はカルパッチョ・ローヤン。
苦しいほど僕は彼のことが好き。男だから、片想いで終わると思うけど。
しかも何故か会った時毎回意地悪をされる。案外痛めのやつ。僕の目の前まで来て、彼が自分のおでこの前まで2本の指を持って行って、僕が何かしら言おうとした瞬間に二本指を弾き変えす。
そして彼の痛みは僕に来るから地味に痛い。今日も会わなきゃ行けない。いや、会えるから楽しみ。
「カルパッチョ」
僕は彼のことが好きだからと言って猛アタックする訳でもない。好きな人が幸せならいい派だから、彼にいい相手ができたのなら、応援するしかできない。
「…..」
眠そう。目が半分閉じそうになってる。いつもなら名前を呼び返してくれるか、遅い、と怒られるのに、今日は全然返してくれさえいなかった。
「ど…」
‘どうしたのカルパッチョ’と、言おうとした時にはもう彼の顔が僕の肩の上にあり、彼の腕は僕の背中をがっちりとした手で掴んでいた。彼が僕を包み込むように抱きついて来たのだ。
「か…カルパッチョ!ど、どうしたの?」
「…..」
返事がない。僕の顔が熱くなるから早く離れて欲しいんだけど…と、心の中で呟いても聞こえるわけがなく、着々と僕の顔が熱くなり、赤くなっていくことが分かる。
ここは人通りが少ないからと言って誰も通らないとは限らない。抱きつかれている所なんて見られたら彼のファンが黙っていない。
彼が抱きついてきて、そのままもたれかかっているので、僕は彼を椅子に座らせ、僕は膝立ちで起きるまで待っていることにした。
「….」
1番会いたくない人がここに通りかかりそうになってる…フード被れば他人のフリできるかな…って違う。フードを被るための手が動かない…
「フィン…?」
「兄様…」
1番この状況を言いたくなかった人が来た。自分で言うのもなんだけど僕は兄様に好かれていると思う。多分。
「…そいつは…選抜試験の?」
「うん…カルパッチョだよ、今日は疲れてるらしいから寝かせてあげようと思って。」
なんて見苦しい言い訳だろう。あ、でも間違ってない。眠そうにしていたのは確かだから。
「…なぜフィンに抱きつきながら寝ているんだ?」
「…僕のこと好きなんじゃない?」
冗談交じりで発言してみたものの、自分で言ってて恥ずかしくなる。顔が赤くなっているのを隠すように右に兄様がいたので左を向いた。カルパッチョの顔がある方多分彼は寝ているだろうと憶測で判断していたため、完全に油断していた。
「…顔赤..」
「ふぁ!!?」
「ファって何」
彼が目をすごく見開いてこちらを上目遣いで眺めてくる。もっと顔が熱くなる感覚がしたが、隠してる場合ではなかった。いつから話を聞いてた?僕の顔を見たのはいつ?など、色々なことが思い浮かんできて、彼の顔を見ながら考えてた。
「何、そんな見つめられると襲うんだけど、ざこなんだからもっと警戒心持てば?」
お、襲うぅ!?頭の中にはてな、困惑、不思議な気持ちで溢れかえった。
「おい、襲う?誰を」
まずい修羅場だ。
「兄様!僕何もされてないから!大丈夫だよ….!今日は…マッシュくんのとこにでも行ってくれば?歓迎してくれると思うよ!」
熱くなり続ける顔を自力で抑えてるつもりで兄様に話しかけるので必死だった。
「…まぁいい。何かあればすぐ言え。駆けつける」
「うんっ、ありがとう、兄様」
「で、さっきの話なんだけど」
やばい、僕がカルパッチョのこと好きってバレたか…?
「僕のこと好きなの?」
彼に言われたくない言葉ランキング第1位。好きバレはこの世の終わりってレモンちゃんが言ってた。なんなら初恋の人だ。泣きたい
「…そうだよ、大好き」
もう嘘なんてつきたくなかったし、好きじゃないって否定するのが嫌だったから、全て話した。たった4文字(だいすき)。
「…へぇ」
反応、薄い
「じゃあごめん!男好きな男でごめんね…次からは関わらないようにしとくから!…ばいばい」
「….」
人通りの少ない所、つまり闇から、人通りの多い所、光へ行った。でもそれが今日は、今この瞬間は…光から闇に連れ戻されそうな感覚。その感覚に陥ってすぐ。
パシっ
「…何?人の話も聞けなくなったの?またデコピンする?」
彼は自分のおでこの前に日本の指をまた置いた。
「や、やめてよ、あれ痛いんだ…」
「じゃあ逃げないで。一生」
「男好きな男が嫌いっていつ言った?みんなに優しくすると思ってるの」
「……..え?」
「僕は愛してるよ」
「
I love you.
困惑状態の僕より。
」