ドサッ…
翔太の体が地面に崩れ落ちる。血が空気に溶け、床を赤く染めた。
ライアは、息をつきながら立っていた。彼は汗と血にまみれながらも、狂気に満ちた笑みを浮かべている。
「ハハ…ハハハッ…!」
乾いた笑いが、広い工場にこだました。
「混沌だぁ?なんだよ、期待させといて…結局はこのザマかよ!」
ライアは翔太の足を軽く蹴る。返事はない。動かない。
「つまんねえなぁ、おい。まあ、ここ数年にしてはいいやつだったけど。」
彼はポケットからタバコを取り出し、火をつけた。紫煙がゆっくりと立ち上る。翔太の静かな体を見下ろしながら、ライアはまるで日常の一コマのように、煙をくゆらせた。
「…お前も結局、吉田(父の方)と同じだ。守ろうとして、何も守れねぇ。」
足音が近づく。
「ライア。」
その声に、ライアは振り向いた。そこに立っていたのは、雨宮。冷たい視線を翔太の亡骸へ向けている。
「やりすぎだぞ。」
「俺に手加減しろってか?」ライアは薄く笑った。「本気で来たんだ。俺が本気で応えるのは当然だろ?」
雨宮はため息をついた。
「…吉田はどう動く?」
「さあねぇ?」ライアは肩をすくめる。「でも、これであいつはもうボロボロだ。家族を二人も失ったんだ。なぁ、雨宮。そろそろトドメ、刺しに行こうぜ?」
雨宮は何も言わず、ただ静かに翔太の亡骸を見つめた。
「…片付けは任せたよ。」
そう言い残し、雨宮は背を向ける。
ライアは一度だけ翔太の顔を見下ろし、軽く鼻を鳴らした。
「…じゃあな、混沌さん。期待してたんだけどな。」
沈黙が戻った。
コメント
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今回も神ってましたぁぁ!!! あぁぁぁぁライアたん等々翔太っちもやっちゃったぁぁ、、、!!!!? これには流石によっしーも本気でやばいんじゃ?( いやでもその前にあの2人がやばそうだな 次回もめっっっさ楽しみやぜぇ!!!!!!!!