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次の日 、
長い髪を櫛で梳かしていると 、 清盛から連絡が入った 。
『 今日の昼頃に私の部屋に来れますか ? 』
頼朝は梳かしていた手を止めて 、
『 嗚呼 。 行ける 。 』
と返信した 。
すぐに返ってきて 、 了解です という文字を見て頼朝はつい微笑んでしまった 。
約束の昼の時間になり 、 身だしなみをきちんとしてから 、
頼朝は自室を出た 。
廊下を出て真っ直ぐに歩いていき 、 すぐに清盛の部屋に着いた 。
ふぅ 、 と一度深呼吸してからドアをノックすると
中から どうぞ と清盛の声が聞こえた 。
「 入るぞ 〜 」
「 頼朝 、 いらっしゃいませ 」
「 嗚呼 。 ここに来るのは初めてここで会った時以来か 〜 ? 」
と頼朝が懐かしむ 。
「 んで 、 俺をここに呼び出したのは何か用があるんだろ ? 」
と頼朝は改まって聞く 。
「 はい 。 実は頼朝に言いたいことがあって ……. 。 」
「 俺に言いたいこと ? 」
「 はい 、 でも …….
これを言えば 、 もう頼朝と一緒に居れなくなってしまうかもしれませんが ……. 」
「 はぁ ? 何だそれ 。
そんなに言い難い事なのか ? もしかして俺の悪口か ?! 」
「 いやいや ! そういうのではないんです ……. 」
ふるふると首を横に振って否定した後 、 一度深呼吸した清盛の口から 、 衝撃の言葉が出てきた 。
「 私 、 頼朝の事が ……. 好き 、 です 。
もしよければですが ……. 付き合って欲しいと思いまして ……. 」
頬を赤く染めた清盛に対し 、 頼朝は予想外の事で驚き 、 目を見開いていた 。
清盛が 、 俺の事を好きだと? しかも付き合いたいだと?
頭がこんがらがった 。 生前の平安時代 、 同性婚はなかったものの 、 同性で愛し合っている者を見た事はあった 。 しかし 、 頼朝は同性よりも異性の 、 女性が大好きだった為 、 そういうのは自分には起きないと思っていた 。
しかし 、 清盛に好きだと言われ頭がこんがらがっている中 、 心臓がバクバクしているのが分かった 。
頼朝は少しの可能性を考えた 。 この感情は 、 嬉しい 、 というものだということを 。
「 ……. 俺は生前 、 女が大好きだったから 、 男同士で何したらいいか 、 分かんね ー けど 、
清盛が俺でいいなら ……. むしろ俺と付き合って 、 くれるなら嬉しい 、 かも 、 」
顔が真っ赤になりながらも頼朝は言った 。
清盛はもしかしたら断られるかもしれないと思っていたらしく 、 素直にOKをもらった瞬間嬉しそうな顔をして 、 頼朝に抱きついて 、
「 もちろんです ……. !
私は 、 頼朝じゃなきゃ嫌です 、
私はとても嬉しいです ! 」
「 ……. 嗚呼 、 」
ふ 、 と頼朝は微笑んでぎゅ 、 と抱き返した 。
二人が仲睦まじくしているのはまた、別のお話 …….