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行為に慣れない夢主とアバッキオ
夢主の体は、小さく震えていた。
まだ行為に慣れていない夢主にとって、アバッキオのものが中に入ってくる感覚は、怖くて仕方がないことだった。
「……大丈夫だ、ゆっくりする」
低く囁いて背中を撫でると、夢主は小さく頷いた。
けれど、その手は必死にアバッキオの背中に回されて、まるでしがみつくように力が込められている。
アバッキオは思わず笑みを漏らす。
「……おい、そんなに力入れたら……動きづらいだろう」
それでも、夢主が不安げに肩に顔を埋めて隠すのを見て、胸がじわりと熱くなる。
「……見ないで……アバッキオ……」
震える声がくぐもって耳に届く。
アバッキオは肩にうずめられた顔を、そっと指先で撫でる。
「そう言われるとと……余計に見たくなるけどな」
くすっと笑いながらも、無理をさせないように、ゆっくりと腰をゆする。
夢主の体の内側がぎゅっと締まるたびに、柔らかい吐息が肩口から漏れる。
「……怖いか?」
「……少し……でも……君だから……大丈夫……」
小さな声で言いながら、夢主はさらに背中に腕を回してきた。
痛いくらいに抱きついてくる、その必死さが愛おしい。
「そうか……なら、安心しろ」
優しい声で囁き、背中を撫でながら、またゆっくりと動く。
夢主の小さな体が微かに震えて、恥ずかしさで顔を隠しているのが可愛くてたまらない。
「……可愛いな」
言った瞬間、夢主の肩がびくっと震える。
「……言わないで……っ」
声も甘く震えて、アバッキオの心をくすぐる。
「……悪いが、可愛いと思ったら……言わずにはいられない」
夢主が頑張って耐えているのが、どうしようもなく可愛い。
だから、余計に優しくしてやりたくなる。
「……怖くても、離すな」
囁きながら、夢主の背に口づけを落とす。
夢主は小さく「うん……」と返事をして、さらにぎゅっと抱きついてくる。
動きづらい?
確かに。
けど、その温もりは心地よくて……愛おしさしかない。
夢主のすべてを、もっと知りたくなる。
夢主の体がようやく慣れてきた頃。
硬く強張っていたのが、少しずつ溶けてくる感触がわかる。
それでも夢主は、必死にアバッキオの肩に顔を埋めて、見せたくないと震えている。
「……おい」
低く囁いて、背中を撫でる。
「いい子だから。そろそろ……顔を見せろ」
夢主はびくりと肩を震わせるけれど、なかなか顔を上げようとしない。
「……いやだ……恥ずかしい……」
くぐもった声が甘く響いて、アバッキオはぐっと堪える。
こんなに可愛いのに……顔を見せてくれないなんて。
「……見たい…たのむ」
もう一度、優しく低い声で囁く。
夢主の腕をゆっくりほどき、そっと顔を上げさせた。
すると、夢主の頬は真っ赤に染まって、目元はうるうると涙で濡れている。
口元は少し開いて、小さく震える吐息が漏れていた。
「……はぁ……っ……アバッキオ……」
そのぐちゃぐちゃに蕩けた表情を見た瞬間、アバッキオの中で何かが切れた。
「……やっぱり……お前、可愛すぎる」
そう言うと、堪えられなくなって夢主の腰を深く抱え込む。そして勢いよく突き上げるー
夢主の目が驚きに見開かれて、甘い声をあげる。
「……あ……やっ……アバッキオ……っ」
「……泣きそうな顔して……そんなに可愛いのに……抑えられるわけないだろ」
低く囁いて、夢主の中を深く貫く。
夢主の腕はもうしがみつく余裕もなく、ベッドシーツをぎゅっと掴む。
「やっ……だめ……っ、アバッキオ……っ、あ……っ」
泣きそうな声が甘く耳に響いて、ますますアバッキオを煽る。
夢主の顔は真っ赤に火照って、うるんだ目で必死に見つめ返してくる。
その顔が……たまらなく愛しい。
「……可愛い……全部、俺に見せろ」
呟きながら、激しく腰を打ち込む。
夢主の泣き声と甘い声が混じり合って、夜はまだ長く続きそうだった。
激しく求めるたびに、夢主の声が甘く響く。
でも、だんだんその声にしゃくりが混じり始めたことに気づく。
「……夢主?」
不安げに顔を覗き込むと、夢主の目には涙が溜まっていて。
泣き声に混じって、小さな「ひっく…」というしゃくりが聞こえた。
胸がぎゅっと締め付けられる。
「……おい、泣いてるのか……?」
思わず動きを止めて、そっと頬を撫でる。
夢主は恥ずかしそうに目を逸らして、首を横に振る。
でもしゃくり声は止まらない。
「……やっちまったな」
アバッキオは苦笑して、そっと夢主を抱きしめる。
さっきまで必死に泣きそうに顔を隠してた夢主の頬に、優しくキスを落とす。
「……ごめん。痛かったか?」
震える肩を撫でながら、小さく呟く。
夢主は「……やだ……アバッキオ……っ」って、泣きながら首を振り、小さな手でアバッキオの体を押し返す。
その必死な仕草に、愛しさが溢れて胸が苦しくなる。
「……悪かったな。少し……やりすぎた」
そう言って、夢主の髪を撫でてあげる。
「でも……お前が可愛すぎて……我慢できなかった」
低く甘い声で囁いて、いっぱいキスを落としてあげる。
「……ん……っ……」
夢主はまだ泣きべそをかいているけど、アバッキオの優しいキスに少しずつ落ち着いてくる。
小さなすすり泣きに合わせて、そっと頬を撫でる指先が優しく触れる。
「……ほら、大丈夫だ。可愛い顔、泣かせすぎたな」
何度も何度も、柔らかく唇を重ねる。
夢主は落ち着いてくるけど、瞳に拗ねた色が浮かぶ。
「……アバッキオのせい……」
小さな声で拗ねたように呟く夢主に、アバッキオは思わず微笑む。
「……あぁ。全部俺のせいだ」
素直に認めて、もう一度そっと抱きしめる。
「だから……許してくれ。いっぱい甘やかしてやるから」
夢主の泣き顔を指でそっと拭いながら、今度は優しくキスを落としていく。
夢主の拗ねた顔も、可愛くて仕方がない――。
夢主の涙を拭いながら、アバッキオは深く息をついた。
泣かせてしまったのだから、もう今日はこれで終わりだと思っていた。
「……もうしねえから、安心しろ…な?」
優しい声でそう告げる。
夢主はうるんだ目を瞬かせて、アバッキオを見上げる。
「……でも……きみは……まだ、終わってないだろ?」
涙がにじむ目で、小さく呟く。
その声が恥ずかしそうで、だけど健気に気遣おうとしているのがわかる。
「……っ……夢主……」
胸の奥がぐっと熱くなる。
そんなふうに優しくされたら、もう我慢できるわけがない。
夢主は、ちょっと拗ねた顔をして、ぷいっと目を逸らす。
「……私ばっかり……されて、終わるのは…」
唇を尖らせる夢主が、可愛くて仕方ない。
「……おい、そんな顔するな。お前が続きを許してくれるなら……もう、止まれないぞ」
低い声で囁きながら、そっと夢主の腰を抱き上げる。
夢主は、涙でまだ濡れた目を逸らしながら、小さく頷いた。
「……いいよ。アバッキオ……しても……」
その健気な声に、アバッキオの理性が完全に溶けていく。
「……可愛すぎるだろ……」
苦笑を浮かべながら、もう一度深く夢主に口づける。
「……もう、我慢できない」
夢主の腰に手を添えて、またゆっくりと動き出す。
夢主は少し怯えたように身を竦ませながらも、頑張って受け止めてくれる。
「……夢主……泣かせてごめんな……でも……お前が可愛いすぎて……もう止められない」
低く甘い声で囁きながら、夢主の頬や首筋にたくさん口づけを落とす。
夢主は涙を溢れさせながらも、拗ねたように視線を逸らして震えていた。
「……っ……あ……アバッキオ……」
可愛い声に理性はもうなくなっていく。
優しく撫でながらも、深く貫いて夢主を求める。
夢主の健気な優しさが、アバッキオの奥底を突き動かす――。
終わったあと、全身がまだアバッキオの激しさを感じていて、少し驚いてしまった。
正直、あんなに激しく求められたのは初めてで、少し怖さもあった。
でも……胸の奥がじんわり温かくて、アバッキオに大切にされているって実感が心地よかった。
「怖かったけど……でも、なんだか嬉しかったんだ」
そう思いながら、そっと目を閉じる。
あの時の声や、ぎゅっと抱きしめられた感触が、ずっと胸に残っている。
「だいすき……」
小さな声でつぶやくと、どこかで聞いてくれている気がして、心が少し軽くなる。
あんなに激しくされたのに、今はただ、アバッキオに甘えたい自分がいる。