jmside
グクと出会ってからの日々は
周りの様子が目まぐるしく変わっていっていた
第1に、ゾンビの習性が分かってきた。
街には日々殺されるゾンビの大量の死体が残っていて、研究者たちもこぞってその分析に熱を入れた
持ち帰ったあと動き出したゾンビによって、破滅した研究所も多くあったとかなかったとか、、
そんな研究の中で分かったことは、
このゾンビの出現は、分かっているだけでも、アジア全域であること。
彼らは人を殺したい、というより仲間を増やそうとしている、ということ。
そして、彼らに首筋さえ噛まれなければ、こちらがゾンビになる恐れはなく、処置が可能だということ。
(もちろんゾンビの襲撃にあった後、首を噛まれておらず、息が続いている間に病院に行けた場合、の話だが、そんなことは稀だった)
奴らは朝と夜、あとは太陽光がない曇りの日に、小さな集団をいくつも作り、ふらふらと神出鬼没に動き回った
昼間の晴れている時は、暗闇にしかいないから、
明るい場所を歩けば比較的安全だということも分かり、
陽の光が上がってる時だけ活動し、それ以外の時は家に固くとじこもる
それでも、意外と街には影となる場所はあって潜んでいるゾンビに襲われることもあったし、
防御の薄い家には、夜のうちに入り込まれることも多くあった
だから目に見えて人口は減っていく
廃屋が増えて、防御を固められる金持ちばかりが生き残った
第2に、僕の仕事が増えた
人というものはその時の状況に、どうにかして対応する本能を持っている訳で
外に出るのが危険なら、用心棒をつけよう、という思考に至るまでにそう時間はかからなかった
毎日のように、
大手テレビ会社のアナウンサーや、荒れた国を整備しなければならない国の要人たちなど、
著名人の警護を頼まれ、大量のゾンビを攻撃し、殺すことになった
治安も悪くなっていて、ゾンビから助ける代わりにお前の体を売れ、というような卑怯な輩が現れ、人々はお互いに疑い合うようになってしまっていた
ある程度評判ができ、毎日何度も外に出ている僕は、今までで敵となった人間からも、ゾンビからも、いつ殺されてもおかしくはなかった。
そんな状況にはいつまでたっても慣れなくて、どの仕事をしていても怯えが残る
家に1人で残してきている、大事な存在のことを考えると余計に。
グクは毎日不安そうに僕を送り出し、
帰ってくるとほっとしたような顔で僕に「おかえり」と言って、そっと抱きついてきた
でも彼は、「行ってらっしゃい」と「ばいばい」は頑なに言わなかった
それが最後の言葉になるのが嫌だから、らしい。
そんな風に僕を大切に思ってくれるグクが可愛くて、僕も少しでも一緒にいられる時間はグクのために使った
最初の日以来、純粋無垢なグガに手を出すことはやめたけれど、
いつまで続けられるのか分からないこの暖かい時間を大袈裟なくらい大事にした
jkside
毎日外を眺めていた
大好きなヒョンが早く帰って来てくれて、その姿を見つけられるんじゃないかと期待して。
ジミンさんは僕の中で、大きすぎる存在になっていた
ヒョンが強いのは分かっていたけれど、
稀に外を通るゾンビや、ガラの悪い人達、、、
それを見る度に、ヒョンがまだ帰ってこないことが耐えられない程の不安になって
怖くて1人、ヒョンの香りがするベッドにしがみついて沢山泣いた
かちゃかちゃ🗝ガチャ、と玄関から音がなると、涙をふいて、走ってヒョンにぎゅっとしがみつく
🐰「おかえりヒョン、怪我してない?」
🐣「うん、ありがとう、大丈夫だよㅎ
ご飯食べよっか」
🐰「うんっっ、あのね今日はね·····」
🐣「ㅎㅎㅎ···············」
こんな日がずっと続いて欲しいと思っていた
いや、ヒョンとふたりで何にも怯えずに済む日が来ればいいと願っていた
コメント
2件
大量付箋置いときました、覚えといてねここの話☽