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jkside
いつものように1人で過ごしていたある日のこと、
急にいつもと違って冷静に、ヒョンがいなくなってしまった時のことを考えた
🐰「強くならなくちゃ、、」
そう思い立った僕は、庭なら大丈夫だろと思いきって玄関の扉を開けて外に出る
ヒョンなしで外に出るのは初めてだった
庭の倉庫に並ぶ、ヒョンがいつも使っている訓練道具に、恐る恐る手を伸ばす
ナイフを手に取り、いつか見せてもらった投げ技を、見よう見まねでやってみた
🐰「いったっっ、、」
なんてことない、的に向かってナイフを投げる行為だったが、
全く的に当たらないし数回やっただけで、肩が張ったように痛くなった
それを何週間か、ヒョンに内緒で、昼間にやり続けていた時のこと、、
僕、、意外と才能あるのかな、、?
初めてから5日目には慣れたもので、少しずつ投げたナイフが的に当たるようになった
そこからは日に日に成長して、楽しくて、夕方になるまで打ち込み続けることも少なくなかった
そして今日、ついに10回連続で的の中心に当たった時には嬉しくて1人飛び跳ねた
夕方、そろそろヒョンが帰ってくるかもしれない時、いつものように片付けて家に入る
🐰「ヒョンに見せたら驚くかなっ」
るんるん気分で家に入ったが、
その思考は薄暗い廊下を前にして、一瞬にして不安に変わってしまう
🐰「今日もちゃんと帰ってきてくれるよね、ヒョン、、」
とぼとぼとその廊下を歩いて、リビングに戻ろうとしたその時、、
🐰「うわああああああああああっっ」
一瞬、何が起こったのかわからなかった
何かが後ろから足元に這いずってきて、気づいた時には足を引っ張られ、
暗い廊下にうつ伏せに倒れこんでいた
僕より大きな体でじわじわと体に覆いかぶさられ、
僕は必死でバタバタと暴れたが、
そのかいなく、直ぐに身体を抑え込まれ、ほとんど身動きが取れなくなった
だんだんその顔が近づき、耳元で聞こえたのは
何度も夢に出てうなされた、あの、ゾンビの唸り声だった
🐰「ヒョン、、泣、、ヒョン、、泣」
🐰「ごめんなさいごめんなさい、、、ヒョン、、助けて、、、いやあああああああっ」