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アメジストは、紫の瞳から光を失っていた。
「輝きが、無くなってきている…?!」
「不味い!!アメジスト、ちゃんと自我を保て!!」
彼女は必死に抗っているようだった。
「ぐ…ぐぐっ…」
「さぁ!さぁ!さぁ!アメジストよ、今更抗う必要は無いのだぞ!!」
マグマはまた操り、アメジストは抗い続けた。
「ア…メジスト…リ…ベラッ、ツィオー…ネ!!」
「…強化呪文を唱えたか、なら!!」
パールはサンストーンを掴んだ
「ブラックパール・フォルテシモ!!」
パールも同様に強化した。
「さぁ、かかってこいアメジスト!!」
ダイヤはパールに聞いた
「パール、1人で大丈夫なの?」
後ろからトパーズが
「ダイヤ、パールは大丈夫よ…」
と促し、手を引かれた。
アメジストは双剣を振りかざし、パールに襲いかかった。
「…」
ガキンガキンと剣撃の音と火花が散る
「サンストーン・ストーム!!」
ゴォォォッと強い風が吹き荒れ、辺りが暗くなった。
「ふんぬっ!!」
サンストーンの欠片でアメジストを攻撃するも
「…」
安易に避けられてしまった。
「アメジストォ!!覚えているか!」
「…?」
「私とお前が初めて出会った時!!お前が私を救ってくれたことを…!!」
あれは、3年前の出来事だった。
私は、堕ちる所まで堕ちきった人間になっていた。
教室内のトラウマや、友好関係があまり上手くいかず、学校の食堂の裏で項垂れながら食事をとるのが習慣だった。
そこに…
「あの…君、大丈夫かい?」
彼が、咲が現れたのだ。
「…うん…」
異様な光景な気もしたし、なんだか怖かった。
だけど、嫌な感情を抱かなかった
その瞳は、まるで誠実な戦士の様だった。
そこから話すようになり、恋の話も、勉強の話も…
今思えば、私が明るくなったのは咲のお陰なのかな…なんて思うんだ
だから…だから!!
「今、お前を此処で救う!!」
私たちは、ただただ見ているだけ…
紫と黒が交わるその様はまるで彼女らの関係性のようだった。
「パール…」
「咲…」
ふたりが心配でならなかったが、安心感も同時にあった。
「おやおや…油断してるみたいだねぇ」
「?!」
「きゃーっ?!」
「あっ、トパーズ!!」
後ろには狐目の男が現れた。
「だ、誰よアンタ!」
「わしゃ、アパタイトさ…」
アパタイトは9つのしっぽで身体を拘束し始めた。
「ぐっ…離しなさいよっ!!」
「アパタイト、早くしろ」
「ほっほっほ…マグマ様には適わんよ、そんじゃ行くかぁ」
彼は私たちを連れながら空高く飛び上がり
木の葉と共に消えていった…。
「アメジストー!!」
「パールー!!」
「ぜぇ…ぜぇ…」
「はぁ…はぁ…」
アメジストはまた双剣を構えた
その時だった
「アメジストー!!」
「パールー!!」
2人の声が空へ轟いた
「これは…トパーズの声!!」
「ダイ…ア…!」
「アメジスト?!」
アメジストは身体中から紫の眩い光を出した!
キラキラと光る身体は、マリオネットを破壊した。
「ま…まさか、こんなことって…」
「随分、遊んでくれたみたいだな」
「アメジスト!元に戻ったんだな!」
アメジストとパールは互いに共鳴し始めた
「行くぞ…パール!」
「勿論だ、アメジスト!」
マラカイトへ攻撃を向けようとした、その時
「ちょ、ちょっと待てーっ!」
「何だ?命乞いか?」
「いま、見逃してくれたら…あの二人を追いかける経路を教えるわ!ど、どう?」
マラカイトは必死に説明をした。
「…それ、本当か?」
「本当よ!そこにあるホールは私が作ったんだもの、間違いは無いはずよ!」
パールとアメジストは見合わせた
「パール、先に行っててくれ。」
「あ、うん…」
パールはホールの中に入っていった。
「さて…と」
「み、見逃してね?このとーり…」
マラカイトは怖気付いて子鹿のように震え始めた。
「…随分、弄んでくれたみたいじゃないか?」
「そのお礼がしたいんだ、お礼ならいいだろう?」
「ひ…ひぇ…」
アメジストは双剣の刃をマラカイトへ立てた
「アメジスト・オフェンデレート」
双剣は瞬く間に真っ黒に染まり
また紫の刃に戻った。
「邪気は…うっ?!」
マラカイトはボトボトと嘔吐した
「うぉぇぇぇっ…ぐっぇぇっ」
「持っていた邪気を君へ移転したんだ。お礼だよ、じゃ私はこの辺で。」
アメジストはホールに入っていった…。