──船の片隅で、少女は震えていた。
「くそっ、くそっ……ッ!」
彼女の手は小刻みに痙攣し、冷や汗が額を伝う。
今の彼女は”ただの雑魚”だ。
薬が、ない。
「やばい……やばい……どうしよう……」
誌音は、自分のポケットや服の内側を何度も探る。
だが、どこにもない。
最後の一錠はさっき飲んでしまった。
「落ち着け……落ち着け……」
深呼吸をする。だが、体が拒絶するように震える。
目の前が歪み、世界が閉じていくような感覚。
「ダメだ……こんな状態じゃ……」
そう──このままじゃ”戦えない”。
薬を飲まないと、ただの臆病な少女。
「……ねえ、、どうしたらいい?」
誌音は呟く。
そこに”親友”はいない。
それでも、彼女は問いかける。
“平和主義者”だったあの人が、この状況を見たら何と言うだろう?
「……ははっ、”バカだなぁ”って言うよね。」
ふらつきながら、誌音は歩き出す。
目の前にいるのは、”船の戦場を生き抜く”猛者たち。
薬がなくちゃ無理。
でも、このままじゃ死ぬだけ。
なら……
「どこかに、薬を持ってるやつがいるはず……!」
誌音の瞳に狂気の光が宿る。
そして、彼女は”狩る側”から”狩られる側”に落ちる前に、動き出した。
コメント
2件
今回も神ってましたぁぁぁ!!!! ふふふ、お姉さんおクスリいっぱい持ってるからこっちおいで((( 誌音たんはクスリが無いとタダの何もできない雑魚だからね、、だがクスリを飲んだらどうなるかな!!!!((? 次回もめっっっっさ楽しみいいいいいぃ!!!!!!
また新しい子が増えた、!!(?)なるほど薬系か((どうなるか分かんないけど楽しみです!!