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考えがまとまらない時は練習するに限る。練習できない時は体を動かす。ストレートすぎる告白にしたのは、はぐらかされるとわかっていたから。タロの性格上、きっとうまくかわされるだろうと。ダメならダメで普通の友達でいればいいだけのこと。それ以上を、特別を求めさえしなければいい。心も、動きも、本能でタロを追ってしまうけど、それは友達でもよくあることだ。
走りに行った後、別ルートを走ってたウンソクに会った。ふたりで休憩してたら。
「変だな」
いつも変なウンソクに唐突に言われた。
「お前が言うな」
僕の返事に、ウンソクはへへ、と笑った。
ウンソクのいいところは、追求してこないこと。僕が何か悩んでいるのは承知の上で、話したい気持ちになるまで待ってくれる。性格的におとなしく穏やかで、何事にも動じないタイプ。表舞台向きの性格ではないからこそ、彼の華は際立つ。
こう見えて結構カンが鋭い。気付かれてるかもなあ、と思った。出会ってから長いし、お互いのいいところも悪いところも多分知り尽くしてる。タロとの接点は今のところそこまでないけど、いずれタロがウンソクに惹かれるのも時間の問題。
先手を打つか。
「見ててわかるかもしれないけど」
「うん、たぶん」
「俺、タロのこと好きだから」
「そっか」
なんてことない話みたいに、ウンソクは頷く。意味わかってんのかな、と思わなくもないけど、わかってるはず。