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32 - 第32話 駒

♥

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2025年03月20日

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館内放送が響き渡る。


船内で、その声はやけに軽かった。


「あーあ、つまんないねぇ。」


スピーカーから流れる声は、陽気で、呆れたような響きを持っていた。


「詩音も、ま~だチマチマと戦ってんの?」


その瞬間、船内の監視カメラの映像がすべて切り替わった。


廊下、食堂、客室――どこを映しても、戦闘の痕跡が生々しく残っている。


死体が転がり、壁には血飛沫が舞う。


中央モニターには、微笑む一人の男が映っていた。


「皆さ~ん、こんにちは。はじめまして。ボクはトア。」


彼は黒い軍服を着こなし、肩をすくめながら笑っている。


目の奥にあるのは、純粋な悪意。


「この船の主導権、も~らい♪」


銃声が鳴り響いた。


船内の武装した乗客たちが次々と倒れる。


トアの”駒”たちが、命じられるままに暴れ始めたのだ。


彼は指を鳴らす。


「さぁて、残りは誰かなぁ? ボクの新しい駒になりたい人~?」


愉悦に満ちた声が、船を支配する――。

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コメント

1

ユーザー

今回も神ってましたぁぁぁ!!! おおおぉ!トアちきちゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!✨ 誰が駒になるてなるもんかぁ!!って言おうと思ったけどトアちのにならいいかも((? 次回もめっっっっさ楽しみいいいいいいいぃ!!!!!!!

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