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最近、わたしはなんだか家の中で落ち着かない。
亜希くんと付き合い始めてから、どうも周りの反応が気になる。
“付き合う”って、こんなにも自分の気持ちと周りの期待が絡んでくるものなの?
「あ、冬亜、今日も勉強してるの?」
夕食の時、お母さんが声をかけてきたけど、わたしはちょっと黙って食事を続けた。
「うん、まあね」
でも、その”勉強”というのは、あまり集中できない。頭の中には亜希くんのことばかりだし、家族にどう思われてるのかも気になってきた。
「冬亜、今度のテスト、頑張らないとね?」
それもまた、プレッシャーになってきた。
なんで、わたしにはこんなに期待がかかるんだろう。
この頃、家の中でうるさく言われると、つい反発したくなってしまう。
「冬亜、勉強しなきゃだめだよ」
「うるさいな……」
お母さんに注意されると、つい口調が強くなっちゃう。
でも、ちょっと冷静に考えたら、そんなことで反抗するのはおかしいって思って、すぐに顔をそらした。
***
「冬亜、今日も一緒に帰るの?」
亜希くんが教室の前で待ってて、わたしは自然と微笑みがこぼれる。
「うん、一緒に帰ろう」
でも、心の中で、ちょっと不安もあった。
「最近静かだね?」
亜希くんが何気ない感じで聞いてきたけど、わたしは答えられなかった。
「別に、何でもないよ」
でも、心の中では、ちょっとだけ反抗している自分がいた。
家族には、亜希くんのことを話すのがちょっと怖くなってきた。
「そうか、でも、無理してない?」
亜希くんが心配そうに見つめてくるけど、わたしは首を横に振った。
「大丈夫、そんなことないよ」
でも、家に帰ると、あのうるさい雰囲気がまた押し寄せてくる気がして、なんだか疲れてしまう。
***
「冬亜、今日はお風呂先に入っておいたら?」
お母さんに言われると、つい反発したくなる。
「……別に、後で入るから」
でも、無理に強く言ってくるわけじゃないから、つい反発してしまう自分がいる。
なんでこんなに、みんなに気を使わせないといけないんだろう?
“亜希くんと付き合ってる”って、どうしても家族にバレそうで、怖くて言えない。
でも、そんな自分を正当化しようとするのも、なんだか矛盾しているみたいで嫌になる。
***
亜希くんに話すと、少しは楽になるのかな。
でも、そう思っていても、どうしても心の中では、家族に言いたくない気持ちが強くて…
わたし、どこかで反抗期に突入しているのかもしれない。