中)日本〜そんな所で何してあるか?
日)あっ…ちゅ、中国さん…
ある日、探し物を探してある部屋の一角を漁っていると、背後から声を掛けられた。
振り返ると、中国さんが重たそうな本を何冊も持っていた。
日)あー…ちょっと探し物を…
私は声を濁し混じりにそう言った。
正直今は中国さんとは居たくない。
日)ここには無さそうなので私はこれで…
私はその場を去ろうとサッと立ち上がり、中国さんの横を通り過ぎようとした。
中)待つある
…が、やはりこういう時に限って中国さんは許してくれない。
呼び止められてしまった。
日)…何ですか?
振り返り恐る恐る聞いてみると、中国さんは持っていた本を机にドサッと置き、腕組みをして私を真っ直ぐに見つめる。
中)今…我から逃げようとしたあるか?
日)え?あははそんな…逃げようとなんてしてませんよー
正直ドキッとした。
いやまあ確かにそうですけど…あながち間違ってないですし…。
だからといってはいそうですなんて口を切っても言えない。
日)と…とりあえず私はこれで
私はいそいそとドアに向かって歩き、ドアノブに手を掛けた。
バンッ
しかし突然、大きな音を立てて背後から中国さんが扉を叩き、私は肩をビクッと震わせた。
日)ちょっ…え…
しかも中国さんが手に力を入れているからドアを開けようにも開けれない。
日)…あのっ…本当にっ
私は早くこの場を去りたい一心で声を出した。
すると同じタイミングで、中国さんが私を抱き締めた。
中)何が逃げてないあるか…いつの間にそんな嘘付きになったあるか…
そう言い私の肩に顔を埋め、黙り込んでしまった。
日)…
逃げれない…
私の思考はその言葉でいっぱいになっていた。
それとともに、こんな風に抱き締められるのは久しぶりだなとしみじみと思った。
中)今逃げようとしたら、許さないあるから
中国さんはそれだけをポツリといい、また黙り込んでしまった。
日)…はぁ
私は小さく溜息を吐き、中国さんの言葉に従う事にした。
まあ半ば諦めていたからでもある。
日)分かりましたよ
私がそう言うと、私を抱き締める中国さんの腕の力が一層強くなったのを、私は気付かないはずがなかった。
end
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