わたし、まり!
中学1年生で、ツインおだんごがトレードマーク。友達には「元気いっぱいだよね!」ってよく言われるけど、ほんとは悩むことだってある。特に最近は、ちょっとだけ恋のことを考える時間が増えた。
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「まりってさ、好きな人とかいないの?」
昼休み、美奈がふと聞いてきた。美奈は慎重派で、恋に対してちょっと大人っぽい考え方を持ってる。でも、わたしは……。
「んー、まだわかんない!」
そう答えたけど、実は少し気になる人がいる。クラスの藤井くん。背が高くて、みんなから信頼されてる感じの人。特別に意識してるわけじゃないけど、藤井くんが笑うと、なんだかこっちまで楽しくなる。
でも、それって「好き」なのかな? わたしはまだ確信が持てない。
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放課後、帰り道で柚にも同じ質問をされた。
「まりは好きな人いないの?」
「……わかんない。」
「ふーん。」柚は意味ありげに微笑んだ。「でもさ、考えちゃう時点で、ちょっとは気になってるってことなんじゃない?」
えっ、そうなの? わたし、そんな単純なのかな?
でも、もしそうなら——
「もうちょっと、考えてみよっかな。」
小さな決意が、胸の中でふわっと膨らんだ。
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**次の物語も楽しみにしててね!**