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新しいゲーム!?(?)何か…イヤナヨカンガ…(汗()主生き残れるかな…??続き楽しみです、!!!
――ピーーーー……
船内に、甲高い電子音が響いた。
「えー、乗客の皆様にご案内です。」
無機質な女性の声が船内スピーカーから流れる。
「現在、船内での殺し合いが確認されました。安全のため、皆様は速やかに避難してください。」
その瞬間、遠くから悲鳴が上がる。
「な、なにこれ!?」「誰か助けて!」
パニックになった乗客たちが、我先にと出口に殺到する。
――だが、次の瞬間。
「あーあ、ダメじゃん。」
船内放送の声が、唐突に軽くなった。
どこか悪ふざけのようなトーン。
「ま、避難っつっても、どこにも行けないんだけどねぇ?」
主はハッとして放送スピーカーを睨んだ。
「……葵?」
「ビンゴ~♪」
船内に響く、楽しげな笑い声。
「さぁ、乗客の皆様。どうせ逃げられないんだから、おとなしく殺されるのが一番よ?」
乗客たちは凍りついた。
「なんだよこれ……」「誰か止めろよ!」
パニックがさらに加速する。
主の隣で、詩音がクスクスと笑った。
「おいおい、葵ちゃん、やるねぇ。」
「こういう悪趣味、嫌いじゃないよ?」
葵の声が、再び響く。
「さて、ここで特別ルール発表~!」
「現在、館内で生き残っている人数は……えーっと、100人くらい?」
主が息を飲む。
「んで、その中で”戦士”はたったの11人。」
詩音がニヤリと笑った。
「へぇ?んで、そいつらが何?」
「そ・こ・で♪」
放送の向こうで、葵が拍手する音が聞こえた。
「これから船内は”殺し合いモード”に移行しま~す♪」
主が青ざめた。
「……っ!」
「殺し合いモードって、何よ……?」
葵の声が、愉快そうに続く。
「簡単よ?100人のうち、最後に生き残った1人には――」
「この船の”支配権”をあげちゃう!」
――沈黙。
そして次の瞬間、船内は地獄と化した。
「ハハハハハ!!!」
「う、嘘だろ!?」「ふざけんなぁぁぁ!」
絶望と狂気の入り混じった叫び声が響き渡る。
乗客たちは、互いを押しのけ、逃げ場のない船内での”殺し合い”を始めた。
「……マジかよ。」
主の手が震える。
詩音は肩をすくめた。
「さぁて、ゲームスタートってわけか。」
葵の声が、最後にもう一度響いた。
「それじゃ、みんな、”楽しんで”ね♡」
――ピーーーー……
館内放送が、静かに途切れた。