この作品はいかがでしたか?
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ブルーロックの物語の続き書いてたらアプリ落ちて内容全部ぶっ飛んで萎えたので文ストに走りました。
頭の中で前々からずっと練ってたやつを今回少し書き出しだけ書いたやつです。全部かけたらpixivにでもあげようかなと···
生存報告&こんなの書いてるよって報告です!
ブルーロック、東リべの物語の続きも頑張ります🔥🔥
敦くんがお人好しとかそこら辺は変わってないけどめちゃんこ頭良かったり人平気で殺せちゃったり色々変えてます
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物心着いた時から僕は孤児院に居た。同じ院の子供には虐められ、院長先生には体に傷をつけられた。何故そんな事をされるのか、知る事が出来たのは丁度9歳の時だった。
9歳になると行われる学力を測るテスト。当然僕もやる事になった。テストの結果は張り出されその時初めて自分が周りと違うことに気付いた。最後の問題。其れは高校生、否大学生の学ぶ内容だったから。当然、孤児院で育った者に解けるわけも無い。唯1人、─僕を除いて─。
テストでの結果を見てから僕は孤児院から出たいと思い始めるようになった。自分のが異常だと知った。前々から薄々、感じていたことではあった。けど、それを認めたくなくて、周りと違うなんて思いたくなくて、その感情を心の奥底に閉じ込めてきたつもりだ。
孤児院にある本に興味を持ち、まだ幼い頃に全てに目を通した。そこからだろうか、幼いながら”勉学”という物に興味を持ち、やることの無い僕は毎日何十時間も勉学に励んだ。どれもこれも元から頭に入っていたかのように、スルスルと頭に入っていった。1週間程度で小学校の内容を覚えた。2ヶ月ほどで中学校の内容を覚えた。5ヶ月ほどで大学までの知識も入れた。興味のあるものはとことん追求しまくった。どの内容も面白く、それ以上に理解出来ることが増えていくことにとてつもない興奮を覚えた。が、それと同時に世界から色が落ちていく感覚に襲われた。自分の欲しか考えていない、上辺だけのペラペラな大人。まだ無知な子供を利用するその姿に吐き気を覚えた。
子供は子供で、無知過ぎるが故に知らないうちに相手を利用して、利用されて、そんな光景がとてつもなく気持ち悪い。
勉学をやり始めてからは、周りの人間が莫迦に見えて仕方がなかった。
無知で無能で、何もかも「分からない」で済ませる様な大人がとんでもなく阿呆に見えた。「僕達はまだ子供だから」と済ませる子供がとんでもなく莫迦に見えた。そんな奴らしか居ないこの空間がとてつもなくつまらなくて、苦痛で、堪らなかった。外に出れば自分と同じ様な人間が居ると、そう思い····否、願い孤児院を出た。
其れは丁度10歳を迎える僕の誕生日だった。
孤児院を出て初めにあった人はとても子供っぽい人だった。
「君お菓子食べる〜?」
「要らないです」
ぽわぽわしていて何だか不思議な人だ。お菓子好きの唯の子供ってわけでは無さそうだし。ただ、時々披露される自慢話を聞いて少しこの人の事が気になった。「この前こんな未解決事件をまた解決した~」とか、「僕の超推理を使えばどんな事件も解決出来る~」だとか。その話は実に魅力的で、僕と同じ匂いを感じて、強く心を掴まれた。
「その、超推理ってやつは何なんですか?」
「あー······、うん、まぁ君だから教えてあげるよ」
「僕だから、ですか」
「だって君、僕と同じでしょ?」
目の前にある糸目は薄く開かれ、此方をジッと見る。全てを見透かしたような、そんな目が僕を不快にさせた。自分が全部見られてる気がして居心地が悪い。
僕はその目から少し目を逸らし小さく「そうですね」と短く答えた。
数cm程の距離に縮められていたその顔は、それを聞いて離された。その彼は「あはは、だよね〜」なんて呑気に座りながら足をブラつかせている。
掴めない人だ。
「超推理ってのはね、異能力の事なんだ」
「はぁ····」
「世の中には異能力を持った”異能力者”ってのが存在するんだ。で、その異能力者の中の一人がこの僕!江戸川乱歩なのさ!」
······中々にぶっ飛んだ話だ。
「凄いだろう!」
ふふん、と鼻を鳴らす。
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「お前、意外と可愛い顔してんじゃねぇか」
グイッと顔を掴まれる。ゴツゴツとした男の手、そこからは微かに血の臭いと煙草の臭いが混じっている。小さな臭いでも、それは敦を不快にさせる。
「おいおい、黙ってんなよ。···もしかしてビビってる?かっわい~」
高くも低くもない少し掠れたような声が空気をふるわせる度、敦の耳はキリキリ痛んだ。欲を孕んだその目は敦の心を不快にさせた。手で触られている場所も酷くむず痒い。全身の毛が立つような感覚。
何かが、敦の中から出てくる。
意識が遠のく。
──はっ、と短く息を吐いたのは男か、敦か、はたまたそれ以外の誰かか
真っ赤の上に立つ白。男の死体をじっと目詰める。短く息を吐きフラフラと腰を下ろす。
コツ···
コツ····
響く足音の先には敦とは対象的な黒い男。手を口に当て、不気味な笑みを浮かべている。
「おや、先客ですかね」
「···どちら様で」
外国人特有の彫りの深い顔立ちをした美青年こつりこつりと音を鳴らし少しずつ距離を詰めてくる。
「私はフョードル・ドストエフスキーと申します」
未だ不気味に笑むフョードルに、敦は少し目を細めた。
「しかし、随分と派手にやりましたねぇ」
敦の横にころがっている死体へと視線を移す。皮膚はズタズタに刻まれ、顔は誰だか分からないほどにぐちゃぐちゃに、手足は千切れ、骨は丸出し、腹からは臓器が引きずり出されている。
敦はそこに転がる男の眼球を指先で突く。意外と固い眼球に少し顔をピクリと動かす。
「···ですね」と一言。
「おや、覚えていないんですか?」
男の眼球から少し目を逸らし、横目でフョードルを見やる。未だ不気味な笑みを浮かべるフョードルを数秒見つめ、また視線を落とす。
「えぇ、まぁ」
沈黙が続く。
居心地が悪くなり敦は腰を上げ、足を前に出そうとした時、ようやくフョードルは口を開いた。
「貴方、私の部下になる気はありませんか?」
「···生憎、今は仕事を探してない。そもそも、誰かの下につく気なんてサラサラない」
「残念ですね」
なんて言いながらも顔は全く悲しげな顔のひとつも見せない。「勿体ない」と言いながらその顔は笑っている。この様な相手は苦手な敦は今度こそこの場を去ろうと足を動かす。
後ろからの視線は感じたが、今度は止められることは無かった。
クスッ、と誰かが笑った
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グゥ〜
敦のお腹の虫が鳴く。
お腹をさすって、目の前の川を無心で見つめる。
「···お腹すいたなぁ」
仕事も何もしていない敦にお金なんてある筈もなく、ただ頭の中で茶漬けをたらふく食べている自分を想像することしか出来なかった。
今まではそこら辺に生えている木の実や雑草を食べていたが、何年も食べていたらそんなものすぐに飽きる。住宅街を歩けば美味しそうな匂いが。空腹で気を失いそうになっても痛みでなんとか耐えていた。こんな薄汚い子供を雇おうと思う会社なんてある訳もなく、たださまようしかなかった。
足だ。
「···、!?」
足だ。
川から足が出ている。ゆらゆらゆっくり流れていく。状況を整理しようと未だに戸惑っていると、どんどんその足は流れていく。根はカンストレベルのお人好しな敦は其れを放っておける筈がなかった。どんどん流れていく足を見て、ええい!と川へ飛び込む。
「げほっ、···ふぅ」
なんとか最後の力を振り絞って助ける事には成功した。が、代償に服が濡れ、余計にお腹が減る事になった。
「あのぉ」
溺れていた人を揺さぶる。瞼がぴくりと揺れ、体が持ち上がる。
「チッ···君かい?私の入水を邪魔したのは」
「入水······邪魔したかは分かりませんが水から引き上げたのは僕ですね」
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