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第四話:封じられた願い
蒼穹の峰の奥深く、リュカたちは沈黙の龍ゼノの言葉に導かれながら、一つの霊廟へと辿り着いた。
その場所は、星の力によって封じられた記憶の祭壇——願いの廃墟と呼ばれていた。
「ここに……封じられた願いが眠っているのか?」
リュカは慎重に歩を進める。祭壇の中心には、大きく砕けた星の結晶が静かに浮かんでいた。その光は淡く揺らぎながら、かすかな声を発している。
「……助けて……」
リュカとセラは目を見合わせた。
「星の記憶……それが語りかけている。」
その瞬間、祭壇の壁に刻まれた文字が輝き始めた。そして、そこに描かれた一つの名——ノクタ。
「……まさか、ノクタの願いが封じられていたの?」
セラは驚きを隠せなかった。ノクタは闇の力を操る魔法使い——しかし、その根源には失われた願いが存在していたというのか?
祭壇の光が強まり、幻影が浮かび上がった。それは過去の記憶。若き日のノクタが、夜空に輝くルクスの星を見上げている。
「星よ……どうか、もう一度輝きを……」
しかし、その願いは叶わず、ルクスは暗い影へと変わってしまった。彼の絶望が星を封じ、世界の均衡を崩した——。
リュカは拳を握る。
「星を取り戻すには……ノクタの願いの本質を知る必要がある。」
すると、霊廟の入口に影が揺らぎ、黒い風が巻き起こった。
「……待っていたぞ。」
ノクタが姿を現した。