大 「愛 ?」
『だめ、泣』
大 「どうした、」
『ごめんなさい、泣』
『ごめ、なさい、…泣』
大 「どうした、?」
『…思い出したの』
『西と東の掟、』
『私のお母さんのせいだった』
『…愛のせいだったんだよ』
大 「…え?」
『愛のママが、東の人と付き合っちゃったんだよ』
『そのせいで、この掟が出来たの、』
『思い出した。全部。』
『小さい頃、命懸けで人間から逃げたことも』
『お母さんが泣いていたことも』
大 「…」
『全部私のせいだ』
『私の、家族のせいだ』
『ごめん。大ちゃん。』
大 「お前、悪くねぇじゃん、」
母 「あら、遅かったわね」
『…ママ』
母 「ん?」
『なんで、東の人と繋がったの?』
母 「…え?」
『なんで関係を持っちゃったの?』
『橋は封鎖されてたはずでしょ?』
母 「…何の話?」
『とぼけないでよ、泣』
『覚えてるよ、!泣』
母 「…」
『こんな馬鹿みたいな掟、』
『私、天使なんて嫌だよ!』
『悪魔とか天使とか、人間だもん、!泣』
母 「うるさい!」
『…』
母 「…アンタは、何も考えなくていいの」
母 「あの川にも近づかないで」
母 「ここで一生を終えるの」
『私に、私たちに過去は関係ない!』
母 「ちょ、愛、!」
叫ぶ母を無視して、家を飛び出した。
走って、走って走って、あの川に向かった。
『蓮くん、泣』
『なんでっ、泣』
『きゃあっ、!』
そうだ。昨日は雨が降っていた。
草が濡れて、滑ってしまった。
そのままゴロゴロ転がって、大きな石に頭をぶつけた。
頭から生温いものが流れてくる感覚がある。
『れ、く…、泣』
体が冷たくなって、私の意識は途絶えた。
コメント
5件
続き気になりすぎてやばい 続き楽しみすぎて目飛び出そう
続きがとっても楽し見です
最っ高ッ_( :⁍ 」 )_