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「ねぇ、今日の放課後って暇〜?笑」
「忙しいかも笑」
「嘘だー笑。昨日さ、めっちゃ綺麗に海が見えるところを見つけたから一緒に花火でもしない?」
帰りのホームが終わり日直の仕事である黒板を綺麗に消していたら、後ろから居残りの明日香がそんなことを言い出しいつも通りのたわけない会話が始まった。
彼女はいつもここに行きたいとか、あれをしたいと僕にいつも言って来て最初はちょっと我儘なお嬢様なのかなと思っていた。
しかし、この前彼女の母親と先生が話しているのをたまたま通りがかった時に聞いてしまったのだ。彼女は生まれつき持病を持っており、大きな病院のある都会の方に引っ越さなければならないことを。
(でも、最後に日なのに行きたい所が海って、やっぱ明日香らしくて好きだな笑)
「まぁ、もう夏だし丁度いいかもね笑 せっかくだし行こうか笑」
「おっ。いいの⁉ やっぱ、祐也もなんだかんだ言って私と海に行きたかったんだ〜笑」
そう楽しく話す彼女に腕も引かれ海まで向かった。
着いたときにはもう日が落ちかけていたが花火をするには丁度いいくらいだった。
二人でするには多すぎる量の花火に来る時に買ったライターを使い二人で時間を忘れてめいいっぱい楽しんだ。
気付いたら、もう22時を過ぎておりそろそろ終わりにしないといけない…..。
僕が「そろそろ帰ろうか….」という言葉を言う前に先に口を開いたのは明日香だった。
「ねぇ、祐也。私ねしばらくの間おばあちゃんの家に居ることになったからしばらくの間は会えなくなるんだ…..。
でも、絶対祐也のもとに帰ってくるからそれまで待っててほしいの笑」
「詳しくは聞かないけど、明日香は僕の彼女でしょ笑。僕は彼女の言うことは信じるよから一生待ってるよ笑」
ほんとはもう会えることは多分なく、別れたほうがお互いのためになることは二人とも分かっていた。でも、どうしてもさよならだけは言えなかった。
僕は彼女にいつも楽しませて心を救ってもらってばかりだけど、いつか僕も彼女自身を救いたいし守りたいと心から思った。
別れ際、僕らは「またいつか」といい、逆方向に歩いていった。