コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「好きがあふれて、とけていく」
涼架視点/りょつぱ(若井受け)/対面座位・甘やかし
ソファでスマホをいじってる滉斗の後ろ姿があんまり無防備で、つい後ろから抱きついてしまった。
「ん、どうしたの、涼ちゃん?」
振り向いた顔が少し驚いてて、でもすぐに緩んで。軽くキスを落としたら、逆に頭を掴まれて、深く深く、キスに呑まれていった。
(……かわいすぎ)
隣に座り直して、膝をぽんぽん、と叩いたら、滉斗は少し戸惑いながらも僕の膝に座ってきた。目を逸らして赤くなってる顔がたまらなくて、頬にキス。驚いて目を向けてきた瞬間、もう一度唇を奪う。
蕩けたような顔のまま、滉斗の胸元に指を伸ばして──弾く。
「……んっ」
漏れた声が色っぽすぎて、火がついた。片方は指で、もう片方は口で甘噛みする。時折、歯を立てるたびに、滉斗の声が震える。
(ああ……もう、たまんない)
ズボンの上から盛り上がった滉斗のものに触れると、ほんの少しで震えた。追い詰めるように撫でると、彼は声をあげて、達してしまった。
そのまま優しくズボンとパンツを脱がせ、膝立ちさせる。さっきのを潤滑代わりにして、指を滑り込ませると──
「んっ……ちょ、ちょっとズレてる……イジワル……」
ぷくっと膨れた顔で、滉斗がキスしてくる。
「ごめんって、ちゃんと滉斗の好きなとこ、押してあげる」
前立腺を的確に攻めると、声が甘く崩れて、また一度達した。
(すごい、滉斗……とろとろ)
好きな子って、いじめたくなる。もっと見たくなる。
「滉斗、自分で入れて、動いてよ。せっかくこの体勢なんだし、僕まだ……イケてないんだよね」
冗談っぽく言うと、滉斗はちょっとだけ睨んだあとで、覚悟を決めたみたいに「……わかった」と。
僕のズボンとパンツを下げて、そり返ったそこに手を添え、慎重に、ゆっくりと、自分の中に沈めてきた。
……その姿が、めちゃくちゃ可愛かった。
でも……我慢できなくなって、彼の腰を掴んで突き上げた。
「──っ! ぅあ……!」
反り返る体。掴んだ腰。快感で震える滉斗の声は、僕の理性を簡単に吹き飛ばした。
「止まってっ……おかしくなっちゃう……やっ……涼ちゃん….」
「滉斗。……愛してる」
その一言で、滉斗は射精もせずに、達してしまった。全身が痙攣するように震えていて、しばらく動けない。
落ち着いたと思ったら、ふにゃりと僕の肩に寄りかかってきた。抱きしめようとしたら、顔を埋められて。
「……滉斗?」
無理させたかと思って慌てたけど、彼は小さな声で「…ん…..りょーちゃ」と。
(……そっか。恥ずかしくなっただけか)
「……かわいいなあ、滉斗」
優しく背を撫でて、頭を撫でて、ぎゅっと抱きしめる。だけど──
「ごめん、滉斗」
言って、下からまた突き上げる。
「……っ! や、やぁ……っ」
敏感になっていた滉斗は、その一撃だけでまた達してしまった。
(……ほんと、可愛すぎる)
僕だけの、滉斗。誰にも渡したくない。
そんな想いを込めながら、まだ足りないくらいの愛を、ゆっくりと、たっぷりと注いでいった。
⸻
滉斗がまたイッたあと、僕の胸の中でぐったりして、顔を埋めたままピクリとも動かない。
「……大丈夫?」
返事はない。だけど、肩に落ちてくる吐息がくすぐったくて、生きてる証みたいで、なんか愛しくなる。
そっと背中を撫でてやると、小さく震えて「ん……」と声が漏れた。
「ごめんね、しつこかった?」
「……っ、ううん……」
声がか細くて、かえって心配になる。ちょっと身体をずらして、顔を覗き込んだ。
目元はうっすら涙がにじんでて、真っ赤になった顔が、なんとも言えず愛らしい。
「涼ちゃん……」
「なに?」
「……好き。ほんとに、好き」
その言葉を聞いただけで、心がとけそうになった。
「僕も。……滉斗のこと、大好き」
それからは、優しく抱きしめ合って、温度を分け合うように、しばらく黙っていた。
滉斗の肌は少し汗ばんでいて、でも柔らかくて、抱いていた余韻がまだ体に残っていて、僕はどうしようもなく幸せだった。
⸻
──次の日の朝。
カーテンの隙間から差し込む朝日で目が覚めた。
滉斗は僕の隣ですやすや眠ってる。寝癖がちょっとついてて、口元が無防備で、枕にしがみついてる手がちょっと子どもみたい。
(……昨夜はだいぶ、無茶させちゃったよな)
そう思って見ていたら、目元がふるふると動いて、ぱちっと目を開けた。
「……ん、おはよ、涼ちゃん……」
「あ、おはよ。ごめん、起こしちゃった?」
「ううん。……あのね、まだちょっと……だるい」
「……やっぱ無理させたよね、ごめん」
「ちがう、そうじゃなくて……」
滉斗は、布団に顔を埋める。昨夜とまったく同じ仕草。
「またそれ? ねぇ、顔見せて?」
「……恥ずかしいんだよ……昨日の……」
頬が耳まで赤い。たぶん、言ったことも、されたことも、思い出してるんだろう。
「そんな可愛いこと言うから、また抱きたくなるじゃん」
「だめ、今日は……もう、無理……」
「そっか。でも……キスくらい、いいでしょ?」
「……うん」
そっと唇を重ねる。昨夜みたいに激しくはない、朝の、柔らかいキス。
「涼ちゃん……また夜になったら、抱いてもいいよ」
耳元でそう囁かれて、僕はたまらず滉斗を抱きしめ直した。
愛してる。心の底からそう思った。
⸻
次の夜が待ち遠しくなる朝だった。
⸻