『飛行機の為に』
私はね。飛行機を操縦したかったんです。
パイロットにね、なりたかったんです。
そのために、沢山沢山勉強をしました。
猛勉強です。必死で勉強をして、必死で国立の大学を目指して、そこを踏み台に、パイロットの学校に入る。
それが私の、目標でした。
ただ、
私が入った大学は、 芸術が凄かったのです。
絵描きの学部でした。
凄い腕の人が沢山いました。
凄い量の絵の具がありました。
私は絵を描くのも好きだったから、とても楽しくて、 気持ちが良くて、最高でした。
おおきなキャンパスに、私の作品が描かれる瞬間が、とても 最高なのです。
パイロットの夢なんかそっちのけで、
4年間そこで絵を描きました。
私は、
大学を卒業して、ようやく思い出しました。
私は、こんなところで何をしているのかと。
私は、パイロットになるのでは無いかと。
そう、心に怒鳴りました。
しかし、私は友人に、
「新聞、刷ってみませんか? 君はいい腕をしています!」
なんて、ナンパをされました。
断りました。
「私は、パイロットになるのです!」
そう言いました。
しかし、あの人は、
「3ヶ月だけでいいのです。3ヶ月刷ってくれたら、1年間の分払いますから。」
そんなことを言われてしまえば、断るのが虚しくなる。そんな性格なのです。
私は、パイロットになる為に、その間も必死に、勉強をしていました。
私は、あの飛行機を操縦しない限り、死ねないと、心に、何度も、墨を刷りました。
のりさんとはぴさん
0ocojo0 grandmother and grand father
コメント
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#歌野白鼬物語 祖父は、飛行機が大好きです。 私は、乗り物が大嫌いです。 強いて言うなら、 自転車が大好きです。 あなたは、乗り物は好きですか?