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[ 主人公 視点 ]
( ざわざわ
「 ここが ・・・ 」
「 フォルティス学院 ・・・ 」
” 国内最高峰の騎士と魔法使いを
育てる学び舎 ”
” 騎士科は男子のみ 50 名 ”
” 魔法科は男子 50 名 女子 50 名 ”
” 一学年 150 名しか通えない
少数精鋭の狭き門 ”
” ここで必ず結果を出さなければ ・・・ ! ”
” そして___ ”
” あの男に奪われた幸せを今度は ”
第 2 話
「 お父様 」
「 お話がございます 」
( ザク ッ
「 お父様 」
「 私 リアムの代わりに ・・・ 」
( はら ・・・
「 !!! 」
「 な ・・・ 」
「 お前がリアムの代わりに学院へ ・・・ ? 」
「 何をバカなことを ・・・ ! 」
「 お前は来年ワーグマン侯爵家へ 」
「 嫁ぐのだぞ !? 」
「 それなのに大事な髪を
切ってしまうとは ・・・ ! 」
「 綺麗な髪だったのに ・・・ 」
「 何故だリナリぃ 〜 ・・・ ! 」
「 お ・・・ お父様 ・・・ 」
” 子煩悩なのは変わらないわね ”
” でも ・・・ ”
「 お父様 聞いてください 」
「 リアムに剣術は向いていません 」
「 この子の才能は魔法にあると 」
「 お父様も気づいてらっしゃるはずです 」
「 姉さん ・・・ 」
「 だ ・・・ だがローレイス家は 」
「 由緒正しき騎士の家系だ 」
「 リアムでなければ誰が
この家を継ぐと ・・・ 」
「 私が継ぎます! 」
「 男装して リアム・ローレイスになり 」
「 騎士科で必要な知識と技術を 」
「 勉強してまいります 」
「 髪を切ったのもそのためで ・・・ 」
「 ななな ・・・ 」
「 騎士科は男しかいないのだぞ !? 」
「 そんな所に女性のお前を入れるなど !! 」
「 バレないように細心の注意を
払いますから! 」
「 そんなこと言われても安心できるか! 」
「 それにお前は花嫁修業が ・・・ 」
「 それはリアムにやらせてください 」
( ぎょ っ
「 へぇ っ !? 姉さん !? 」
「 私はリアムとして学院へ行くのだから 」
「 リアムは私の代わりに 」
「 花嫁修業お願いね☆ 」
( てへぺろ
〝 ちょ っ ・・・ 〟
「 聞いてないよ !? 」
「 大丈夫 」
「 貴方器用だから出来るわよ ♡ 」
「 そういう問題じゃ ・・・ 」
( ぷち っ
( ゴォ ッ
「 入れ替わってそれぞれの生活をするなど 」
「 もしバレたら私は ・・・ 」
「 いやローレイス家はお終いだぞ !! 」
「 当主として 」
「 そんなこと許すわけにはいかん !! 」
「 リナリーは女性なのだから 」
「 剣など握らずとも良いのだ! 」
「 お前には女性としての幸せを ・・・ 」
「 お父様 」
「 はっきり申し上げます 」
「 嫁に行くことが女の幸せとは 」
「 限りません! 」
「 ・・・ ! 」
「 それにこんなに髪を短くして
しまったんだもの 」
「 ワーグマン家には 」
「 受け入れられないと思います 」
「 だ ・・・ だがそれでも ・・・ 」
「 お願いです お父様 」
「 必ず結果を残してみせますから! 」
「 どうか私を学院に行かせて下さい! 」
” あの惨劇の未来を ”
” 再び招くわけにはいかない ”
” だからお父様 ・・・ ”
「 ・・・・・・ 」
( はあぁぁ ・・・
「 ・・・ 分かった 」
「 お父様 ・・・ ! 」
「 ただし! 」
「 ! 」
「 一年だ! 」
「 一年の間にリナリーが 」
「 ローレイス家の跡継ぎに相応しいと 」
「 示さなければ 」
「 すぐに学院から戻して 」
「 公爵家へ嫁がせる! 」
「 分かったな! 」
「 はい! 」
” やった ・・・ ! ”
” ちょっと強引だったかもしれないけど ”
” 許してもらえて良かった ”
” それにしてもリアムったら私の服 ”
” ぴったり似合ってて笑っちゃったわ ”
( ふふ っ
『 ねぇ あの方ご覧になって? 』
( ヒソヒソ
『 まぁ なんて素敵な殿方なんでしょう 』
〝 きゃ 〜〜 ♡ 〟
” ・・・ 私のこと? ”
( くる っ
『 何処の名家のご子息なのかしら ? 』
『 きゃぁ ♡ こっち見ましたわ! 』
〝 いゃ 〜〜 ん ♡ 〟
〝 目あっちゃったぁ ♡ 〟
” ・・・ 取り敢えず女とはバレてないようね ”
〝 あなたお声がけしてきたら っっ 〟
〝 いやよはしたない っ 〟
” リアムってもしかしてモテるの? ”
” ・・・ でも目立ってはいけない ”
” 前の時にリアムに聞いた話では ”
” 入学式で運悪く皇太子とぶつかったと ”
” 言っていた ”
” 破滅の未来を避けるためにも ”
” 皇太子には関わりたくないから ”
” 気を引き締めてかないと ・・・ ”
〝 きゃ ー っ 〟
『 「 ファシアス 」よ !! 』
「 ! 」
『 今日も素敵 ! 』
『 朝から出会えるなんて ! 』
( きゃあ きゃあ
” あれは ・・・ ”
『 アーノルド様ったら 』
『 今日も太陽のように明るくて素敵! 』
『 エルディック様の 』
『 クールな瞳に射抜かれた 〜 い! 』
『 カイル様は相変わらず 』
『 ダウナーな雰囲気が麗しいわ! 』
『 皇太子のディラン殿下は 』
『 高貴な佇まいが絵になるわ! 』
” ディラン皇太子 ・・・ ! ”
〝 きゃ ーー ♡ 〟
” ファシアスとは ”
” この学院における支配者の意 ”
” すなわちこの国の未来を支え導く者たち ”
” のこと ”
” 魔法使いの家系 クライシア公爵家 ”
” うちと同じ騎士の家系 オスマン公爵家 ”
” 国の行政を取りまとめる バッハルト公爵家 ”
” この三つの家門が代々皇帝に仕え ”
” かつこの国を支える三大公爵家である ”
” それぞれの家門の跡継ぎたちが ”
” 去年同時にこの学院に入学し ”
” 皇太子であるディランまで ”
” 入学してきた ・・・ ”
【 去年は大騒ぎだったでしょうね 】
” 生徒も教師も彼らの前では ”
” 大した力を持たない ”
” 実質この学院を支配しているのは ”
” 彼らである ”
” 故に彼らはファシアスと呼ばれている ”
” だけど__ ”
『 ディラン皇太子殿下 ー ♡ 』
〝 きゃあ ♡ きゃあ ♡ 〟
【 貴方達が夢見ているあの男はね 】
” 私達に冤罪を被せて処刑するような男よ !! ”
( くる っ
【 ディラン・フォン・ヴァシリオス ・・・ 】
【 リアムのためにもなるべく接触は 】
【 避けなくちゃ 】
[ 皇太子 視点 ]
【 ・・・ いつもより歓声が少ないな 】
【 何だ ・・・ ? 】
『 あちらに綺麗な殿方がいらっしゃるわ 』
『 新入生かしら? 』
『 見たことない方ですわね 』
” 新入生 ・・・ ? ”
” ・・・ アイツか ”
[ 主人公 視点 ]
「 そこのお前 」
「 剣を下げているということはまさか 」
「 騎士科か? 」
「 ! 」
” え っ ・・・ ”
” 皇太子 !? ”
「 随分と華奢だが 」
「 昨今はこんなチビでも入学出来るのか 」
「 オマケに女顔 」
「 騎士科もなめられたものだ 」
( ざ っ
” どうして ・・・ ! ”
「 おい ディラン ・・・ 」
「 いいじゃん やらせとこうぜ 」
「 こんな細身で剣なんて持てるのかよ 」
「 なぁ? 」
「 ・・・・・・ !! 」
” 最悪 ・・・ ! ”
” 関わるのは絶対に避けたかったのに! ”
” 諸悪の根源の皇太子 ”
To Be Continued …