「はぁいっ!!ドスく〜ん?元気かな〜?」
陽気な声と共に、突然道化師の如く客を驚かせるだろう虚空からの登場に、思わず笑ってしまった
「今日は何のお誘いで?」
「う〜ん!どうしよっかな?迷ったからぁ、ここでお誘いのクイズ☆ はい!拍手!!」
「おぉ〜」
一人の観客の声と拍手を送れば
*ポカーン*…
と効果音が彼の舞台では流れる
「…アレ?今日は機嫌がいいのかい?」
「ふふ、どうでしょう?」
「えーっと、えーっと、ヒント!」
「おや、ゴーゴリさんのクイズはよろしいのですか?」
「あぁ!!ダメダメ!ドスくんのクイズは中止ー!!!私のクイズ答えて答えて!」
「…そうですねぇ…、難しいのでヒントを頂けませんか?」
ゆっくりと顎に手を当てて、考える姿勢を取り、
すぐに止めた。
本に記してあった修辞学効果というもの__
「じゃあ、じゃあ、特別ね?
ヒントは〜、私のメイドさんになってほしいなっ☆」
と言っても彼は修辞学効果の更に上を応えてしまうのだが…。
「はい?」
そんな頭での思考と口での言葉は裏腹だ、
困惑と怒りで混ざり合った声を出せば
彼の目には、うるうるとした涙が浮かぶ…
「もう神威に、この任務で通しちゃった!!ごめんねっ!!!!」
道化師とは裏腹の
嘘のない謝罪が飛び出した。
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続きをお恵みください…