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シーツが擦れ、至近距離で漂う汗の香りと清潔に洗われた石鹸の匂い。しかし、待てども待てども一向に眠れない。背中越しに伝わる熱が気になって仕方ないゾロとサンジ。「「・・・」」
ドクン、ドクンとお互いの鼓動が耳をつく。
元はと言えばたまたま停泊していた島で羽を伸ばすついでナミの提案で部屋を決めるくじ引きした結果奇跡的に同じ部屋になっただけだ。 しかし、このベッドはシングルにしては大きめで男二人が並んで寝ていてもギシギシと軋む音はしない。 そう、つまり近いのだ。背中に感じる気配がすぐそこにあるくらいには近いのだ。 先ほどから何度も体勢を変えようと試みるものの相手は同じように動くので背中から体温を感じる状況は変わらないため
意識すればするほど気恥ずかしくなってくるこの現状にサンジは居たたまれなくなり思わず口を開いた。
ゾロが寝ているかなんて確認せず、
「…ナミさんが決めたとはいえどうして野郎と同じベッドで寝なきゃなんねぇんだろうな。」
そう皮肉混じりにサンジは告げるが返事は返ってこない。 聞こえなかったのだろうと解釈し、「寝る」と一声かけて今度こそ本当に眠りにつこうとした瞬間、ゾロの重たい口が開いた。
「お前こそなんで断らねェんだ。ナミが決めた事なら何でも言うこと聞くのか?俺やウソップなら断ってただろうがよ。」
「は?」
サンジは思わず振り返るがゾロは壁の方を向いたままぶっきらぼうに続けた。
「寝れりゃいいだろ、俺はどこで寝ようが構わねェよ。」
「…じゃあおれが別のとこに行かせてもらうわ。」
サンジはベッドから降りようとするがゾロに腕を掴まれる。
「おい、どこ行くつもりだ。」
「ソファ、てめぇと寝るなんざごめんだ」
「駄目だ。」
「はぁ?なんでだよ!」
ゾロはサンジの腕を掴んだまま起き上がるとそのままベッドへと押し倒すように体重をかける。突然の事に驚いたサンジは抵抗する間もなく組み敷かれてしまった。
「てめ、何すんだマリモ」
「ここにいろ」
「お前な、誰のせいだと思ってんだ。」
「…」
ゾロは口を閉ざしたままサンジを見下ろし、そのまま顔を近づけて唇を重ねた。突然の事に驚いたサンジが口を開けた隙に舌を入れようとするもすぐに歯を立てられ拒まれる。
「…!」
痛みで顔を歪ませるゾロだったがそれでも尚諦めず今度は角度を変えて再び口を塞ぐと今度はゆっくりと歯列をなぞるようになぞっていく。初めて感じる他人の舌の感触にゾワゾワとサンジの肌が粟立つ。
「ん、…んぐ」
鼻から息が漏れくぐもった声が漏れる。そんなサンジの反応に気分を良くしたのかゾロの攻めは激しさを増した。
「んっ…ん、んぅ」
深く差し込まれた舌が口内を犯していく。上顎や歯の裏をなぞり舌を絡めとり強く吸われる度にビクビクと肩が震える。お互いの唾液が混ざり合い口の端から溢れ出す頃ようやく解放されたサンジだったが既に抵抗する力も残っておらず荒い息を繰り返すだけだ。
「な…何盛ってやがる…」
「…にしちゃ随分と反応がいいけどな」
ゾロはサンジの首筋に顔を埋めると強く吸い付くと赤い跡を残していく。首筋から鎖骨へと徐々に下へと降りていき胸元に到達するとその突起を口に含み舌先で転がすように弄んだ。
「あ・・・っ!・・・ちょ、待てって!」
慌てて制止するサンジだったがゾロは聞く耳を持たず執拗に攻め立てていく。もう片方の突起を指先で摘んだり弾いたりする度にビクビクと反応する身体に気を良くしたのか執拗にそこばかりを攻め立てるゾロ。その瞬間、ガツンと腹部に鈍い痛みが走る。
「っ…ぐ!?」
ゾロが下を向けば、腹部に綺麗にサンジの蹴りが入ったらしい。ギリ、とその足を睨みつける。
「てめェ、調子に乗るなよ」
「調子になんか乗ってねェよ」
ゾロはサンジの両腕を一纏めにするとそのまま頭の上で押さえつける。そして空いている方の手で器用にベルトを外すと下着ごと一気に引き下ろした。露になった下半身を見てゾロはニヤリと笑う。
「なんだ、結構乗り気なんじゃねェか。」
「ち、違ぇよ!これは…」
サンジが慌てて否定するが遅かったらしい。
「…つーか、娼館とか行かねえのかよ!オロすぞテメェ」
「あ?なんで行かなきゃなんねぇんだ。」
「いや、だってよ…」
サンジが言い淀むとゾロは不思議そうに首を傾げた。そして次の瞬間、何かを察したのか納得したように口を開いた。
「…お前で事足りる」
「ハア?お前、おれを何だと思ってんだ。」
サンジは心底嫌そうな表情を浮かべるがゾロは気にする様子もなく話を続ける。
「いや、だってよ。他の女とヤるの面倒くせェだろ。それに…」
「それに?」
「……お前の方が具合が良さそうだしな」
「ハア!?」
ゾロの発言に思わず大声を上げるサンジだった。