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「あら?そうなの?」
「そーだよ姐御」
首を傾げるお妙に土方は冷えた目線を投げ
「おいそこのダッサイ奴〜ゴリラを離せ〜 」
沖田が先頭の男の目の前で拡声器に声を通しながら
「…鼓膜破壊するつもり?」
相手が腕を振るった途端拡声器がバラバラになり
「「総悟ッ!」」
土方と近藤が声を上げ
「おやおや〜こりゃ参りやした〜。まさか喧嘩を売ってくるとは…ねっ!」
沖田が刀を抜き先頭の人物を切ろうとするが避けられ
「……この顔に見覚えは…ない?」
先頭の人物がフードを取り
「…悪ぃが俺ァお前に興味はねぇんで」
沖田が刀を構え、土方も刀を構えた。
だが近藤は冷静だった。それどころか
「トシか総悟、どっちか屯所に戻って援護を呼べ!」
と指示を出す。
「…総悟は残れ俺が呼んでくる。」
「ええ、俺ァしばらくこの2人を相手取っときゃいいんですねぃー?」
ここから屯所までわずか10分余り。
走れば余裕だろう。
そんな考えが頭の中にあった。
土方が走り去り沖田は刀を構えた。
_先ずは近藤さんを奪い返し、その次に
殲滅する。簡単な事だ。
沖田は余裕そうな表情で相手を見。
先頭の男は斬りかかって来る、
_避けれる…
そう思った、だが想像以上のスピードに圧倒されたかかなり深く横腹に当たってしまった
「ッ…!」
一瞬だったが焼けるように痛かった。
だが負けじと切り返すと肩に深く入った
「…なんでぃ…アンタの方が当たり所悪ぃじゃねぇか。」
「…でもアンタに恨み持ったあの日よりマシだよォッ!」
肩にハマった沖田の刀をつかみ刀を持つ手を叩き奪い取る
沖田は瞬時に切替えしゃがみ。
相手の足元を蹴り体制を崩そうと試みる。
がしゃがんだ隙を付かれ腹を蹴られてしまい、押し負けてしまう。
「イッ…!ったく…アンタいってぇ何モンだ? 」
だが会話をする隙もなく、馬乗りにされ、首元に刀を構えられた。
_姉さん…悪ぃ……後追い見てぇになっ
ちまうが、駄目みてぇ…。
横目に見えた景色は近藤の首元に刀が添えられている。
そして遠くから聞こえる聞き慣れたサイレン。
_そーだ俺にゃ未だ死にきれねぇワケが…
無意識だったのか手が動く、気づけば相手の刀を掴んでいた。
また、気づいたら、相手を刺していた。
何時奪ったか、どうやって奪ったか、記憶にない。
「……」
野次馬の中から聞こえる声の中には
「幾ら人質が居たからって…」
「刺し殺すことはねぇよな?」
「これが真選組、不良警察の方がお似合いだな」
など、たった一つの衝動で起きたことがここまでの騒ぎになった。
沖田の行動ひとつで、こうなったのも仕方ないとは言えばそう。
だが近藤は心の中でひとつの疑問が浮かんでいた。
_俺が捕まるのが行けなかったのでは
_捕まらなければこの事態は免れたのだろ
うか。
近藤は自分自身を責める事しか出来なかった。
「近藤さん!総悟!」
土方の声が聞こえてくる。
「何があったんだ、野次馬は集まってるし刀は血塗れ…はいつも通りか。」
近藤は硬直している。
「…近藤さん、これでアンタのせいだってんなら、アンタを信じた俺らが馬鹿だった…。」
_失望されて正解だ
そう思った。
だが土方の答えは違った
「俺らは鼻から人を切るつもりでアンタに着いてきた。今更絶望するなんざ母ちゃんにおしめ変えて貰うぐれぇ恥ずいぞ。」
その言葉に近藤は異様に安心した。
「ほら総悟も何固まってんだ。穢れ仕事は俺らの得意分野だろ。 」
土方が総悟を軽く蹴り
「あでっ蹴ることはねぇでしょうに母ちゃん」
「誰が母ちゃんだ」
沖田が立ち上がり砂を払いながら
「副長ー!周りの住民の避難完了しました!あとは野次馬だけです!」
何の変哲もない男山崎退が土方に敬礼しつつ言うと土方が山崎の方に向き口を開く
「指示を出す!各隊隊長は近藤さん救出最優先!残りは山崎の指示にしたがって野次馬の対応」
「俺ぇ!?いやいやいや!無理ですよ!丁重な指示など!」
山崎が自身を指さしながら驚き
「今この場で切腹するか?」
「やります!」
刀をぬこうとした土方に臆したのか言い
「行動開始!人はぶった斬っても構わねぇ!」
一斉に動き出す。
「…ゴリラが居てちゃぁわしの行動も不可っちゅうもんじゃ。解放すりゃァええんじゃろ?」
と近藤を掴んでいる者もフードを取りつつ近藤を離し近藤、フードの男共にその隙に抜刀
隊員4名は相手の顔を見、見覚えがあるのか驚いている。
1人の隊員が口に出したものが分かるまで近藤らは何が何だか分からなかった。
「ぜ、ぜんざい屋の……!」
ぜんざい屋事件絡みであったのだ。
「やっとわこうて貰えたか。」
ぜんざい屋事件、史実では大坂関係の襲撃事件であったが、こちらでは焼き討ち事件となっている
だが今はそんなこと関係ない、相手を囲むように各隊隊長、土方、近藤が立つ。と真っ先に向かったのは土方と沖田である
「覚悟ォォォォォ!!!」
刀が相手に刺さったと思ったのもつかの間。
相手は痛がる顔一切せずそれどころか涼し気な顔をしていた…。
恐怖を感じた。
一方山崎の方は野次馬の避難に務めており山の中に居た。
「ここまで避難しておけば大丈夫だろう。」
そう、安心した時。隣で低い轟音が鳴り響く。
「うおっ!」「なんだ!?何が起きた!」
「地震か!?」「にしては音がデカすぎねぇか!?」
と野次馬が言ってる間にもしかしたらだがある事が頭をよぎる。可能性は低い。
「最後の指示を出します!一から二番隊はパトカーを出し未だ避難の住んでないものの手助け!残りの隊はこの人たちの避難が終わり次第手伝いに!俺は轟音の正体を!」
と指示を出し自身は轟音のなった方へ走る。
そこには案の定船があった、だが少しボロボロだ。
木材で塞がれた穴を見ていると突然木材が崩れ中から人が。
_俺はその人物の顔を見て 塞がらなかった。