…“好きじゃない”?
帰りの車、この言葉が頭の中で永遠にリピートされて音楽に集中できなかった。
…やっぱり変なんだ。
俺は女の子にしか恋しちゃだめなんだ。
そう自分に言い聞かせて目を瞑った。
…でも、なんでだろう。
作間の声が、作間の笑顔が、頭から離れない。
鼻の奥が痛くなる感じがした。
それに気づいたのか、隣にいた作間が
作間「ガリさん?」
声を掛けてきた。
猪狩「…ん?」
作間「ガリさん、泣いてる…?」
猪狩「…花粉で 笑」
どうしてもバレたくなくて誤魔化した。
作間は 「そっか」と言い、俺をそっとしてくれた。
もういっそのこと打ち明けようかと思ったけれど、
作間のあの一言を思い出して、言う気になれなかった。
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