私たちは第2の容疑者の元へ向かった。
第2の容疑者は、近所の大学生のお兄さんで、いつもジョギング帰りにミュウに鶏肉などをあげていた。
「こんにちは。」
「?
こんにちは…
あれ?
ミュウの所の…」
「はい、ウチのミュウが亡くなったんです…」
「えっ、どうして!?」
お兄さんは驚いている。
「農薬を使って毒殺されたのですよ。
で、僕たちは犯人を探しているんです。」
宇賀神先生が言う。
「そうですか…
あ、でも、僕はやっていませんよ?
ミュウは僕にとっても大切な家族でした…」
そして、私たちはお兄さんの元を後にした。
どうやら、犯人では無さそうだ。
「全然捕まらないじゃないですか!」
「そう言われてもねぇ。
手がかりも少ないんですから…」
「私の胸返してください!怒」
「無くなりゃしないでしょ、そんなもん。
それより、綾乃ちゃん、他に何か気になることは無いですか?」
「えーっと…
そうですねぇ。
結構近所の人がミュウを偲んできてくれて…
中にはお墓づくりまで手伝ってくれた人も…」
「へぇー。」
「ミュウの遺体が獣医さんから戻ってきて、お葬式をしていたら、隣のおばあさんがやって来て涙ぐんで…
『酷い事する人が居るものねぇ。』って。」
「ちょっと待ってください!
そのおばあさんにミュウが毒殺された、と伝えたのですか?」
「え、いえ、ただ亡くなった、と…
って、あっ…!」
そうだ、なぜ、そのおばあさんがミュウが殺された事を知っているのか!?
ミュウには外傷は無かったのだ!
「そのおばあさん、動物愛護法で警察に通報しましょう。
今なら農薬も押さえられるかもしれません。」
先生は言った。
おばあさんは容疑を認めて捕まった。
息子夫婦とうまく行ってない所をむしゃくしゃしていたからだと、警察に言ったという。
そうして、ペット惨殺事件は幕を下ろしたのだった。
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