──ガキン!
雷鳴のような音が響いた。
レイス・ワイルの血の触手が、一本の刀によって斬り裂かれた。
「……ほう?」
レイスは興味深げに目を細める。
そこに立っていたのは、一人の男。
闇夜異魚天。
和風の鎧を纏い、脇に二本の刀を差したサムライ。
頭には鬼の証である角が生えている。
「へへっ……なかなかおどろおどろしい術を使うじゃねぇか、アンタ。」
異魚天はにやりと笑い、肩を回した。
「だが、俺ァこういう戦場が一番好きでなぁ。気分が上がるぜ!」
ヴァレン・クローヴィスが驚いたように異魚天を見た。
「貴様は……何者だ?」
「ただの流れのサムライよ。」
異魚天は刀を抜き、一歩踏み出す。
「だが、一つだけ確かなのは──」
彼の目が獲物を狩る鬼のように鋭く光った。
「──この刀の前に立った奴は、もれなく斬られるってことだ。」
レイス・ワイルは面白そうに笑った。
「いいだろう。では、どちらが真に極めたか、試してみるか?」
異魚天は鞘に刀を収めたまま、腰を落とす。
「おう、存分に付き合ってやるよ、血術師さんよ……!」
二人の剣豪が対峙する。
霧がざわめき、風が止む。
次の瞬間、閃光が走った──!
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来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ