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コンコン
sm「スマイルです。ボス。お話があります」
??「入れ」
ガチャ
??「どうした?」
バタン…
sm「…こいつ何も知らないんだけど説明してないの?」
??「あー。忘れてたわ」
sm「お前拾ったんならちゃんと言えよ」
??「ごめんって。頼んでもいい?」
sm「…はぁー」
…同じ部屋の彼はボスに対して当たりが強くないか…?
というか、ボスって一番偉い人だよな…?
Nakamuときんときはネクタイに色があるから上の立場で許されているのかと思ったが、スマイルは黒ネクタイだ。
…みんなボスに対してこんなにフレンドリーなものなのか…?
sm「…こっちきて」
そう言って、彼は隣にあるソファへと座る
sm「…さっき麻薬は犯罪じゃないかって言ったよね?」
kr「うん。」
??「え!きりやんそんな事言ったの!?」
スマイルや、ボスと呼ばれている彼とは違う、別の人の声が聞こえた。
反射で後ろを向くと、Nakamuだった。
sm「そうだよ」
nk「シャケなんも話してないの?」
??「うん」
kr「…シャケ…?」
俺はずっと疑問だった。
彼の名前。
“ボス” とばかり呼ばれているし、何度か “シャケ” と呼ばれていることはあったが、本当の名前が分からなかった。
sm「…ボスの名前も知らないの?」
kr「…うん。」
sm「ちゃんと自己紹介と説明はしとけよ。シャークん。」
??「ごめんごめん」
sh「俺の名前はシャークん。きんと…。」
「んー。…青色のネクタイをしているやつとこの水色のネクタイのやつは俺をシャケって呼んでる」
「普段はボスだけどな」
kr「…俺はなんて呼べばいいんですか…?」
sh「他の奴らの前ではボスで。こいつらの前ならなんとでも」
kr「…じゃあシャークんって呼んでもいい…?…ですか。」
sh「タメは2人だけの時って言ったけどこいつらの前ならタメでいいよ笑」
kr「あ、ありがとう…!!」
俺はまだここへ来たばかりで、シャークんとも今日会ったばかりなのに、まるでほかの人たちと同等の人間になったかのように感じる。
…嬉しいな…。
nk「ちなみにゆうと!俺ときんとき。あとスマイルともう1人Broooockってやつが居るんだけど、俺ら幼馴染なんだ」
kr「ぇっ、そう…なんですね…」
…幼馴染って小さい頃からのってことだよな…
だからみんな仲良さそうにタメで話しているのか…?
俺は彼らと幼なじみじゃない。
ましてや今日会ったばかりの他人だ。
…そんな人たちと同じような立場で話してしまっても大丈夫なのだろうか…。
sh「…そんな気にすんなって」
「幼馴染っつっても知り合いだっただけだしな」
sm「…まぁたしかに。」
nk「俺とBroooock、Broooockとスマイル、シャケときんとき、きんときと俺って感じで全員ではなかったよな」
…そうなんだ。
でも、全員顔見知りではあったわけだ。
…そん中に俺が入るのは図々しくないか…?
そう考えていると、スマイルが話を戻した。
sm「…とりあえず説明してもいい?」
kr「あ、うん。ごめんね。」
sm「…最初に言っておく。ここは犯罪しかしないよ」
kr「…え…?」
…犯罪しかしないってどういうこと…?
急にそんなことを告げられ俺の頭の中は混乱していた。
犯罪はしてはいけないこと。
誰もが当たり前に知っている情報のはず。
なのに、彼は躊躇なく “犯罪しかしない” と言った。
sm「麻薬もそうだし、殺しや誘拐、売春、密輸とかそんなんばっかだ」
kr「…。」
彼は、俺の反応を見てシャークんへ話しかけた。
sm「…シャークん。こいつ他のとこやれないの?」
kr「ぇ…?」
sh「他のとこって?」
sm「ここじゃないどこか。適当に孤児院にでも入れときゃいいだろ」
kr「やだ、!!」
咄嗟に大きな声を出してしまった。
kr「…ぁ…。」
…でも孤児院なんかに戻りたくない。
孤児院に戻るくらいなら…
kr「…俺、やれるよ。」
sh「…ほんとに?」
kr「…うん。」
sh「…俺が連れてきてなんだけど、ここでの殺しは普通だ。当たり前の世界」
「…それでもやっていけるか?無理なら、俺の表の方で働かせることもできるし、俺のやってる孤児院にいってもいい。」
「…なんも説明してなくてごめんな」
と、彼は頭をポンポンと撫でてくれた。
…正直、人を殺すのは怖い。当たり前だ。きっと、誰もが最初はそう。
表で働くとしても、きっとこの人。シャークんとはここに居る時よりも会えないだろう。
…そんなの嫌だ。
kr「…やっていけるよ。」
sm「…お前、自分が何言ってんのかちゃんとr…」
sh「スマイル。こいつが言ってるんだからもう終わりだ。」
sm「っ、はい。ボス。」
…一瞬にして高圧的なシャークんへと変わった。
ボスという彼はこういう人なのだろうか。
バーン
??「つかれたーーーー!!!」
急に扉の方で大きな音、声が聞こえ思わず俺の肩はビクッと跳ね上がった。
誰が来たんだと思い目をやると、彼の服には血が沢山ついていた。
kr「…ぇ…」
nk「おー。Broooockお疲れ」
br「ありがとー!」
「はい。シャークん。これ言われたものだよ」
sh「よくやった。ありがとな」
br「…!うん!!」
この人のネクタイは赤色なのか、それとも血で赤色に染ったのか。
それさえも分からないほど血がついていた。
彼が俺の存在に気づくと、「あ!」と、新しいおもちゃを見つけた子供のように楽しそうにこちらに向かってきた
br「新しい人!?」
kr「ぁ、えと、」
入ったということでいいのか分からず、俺はシャークんの方を見た。
sh「…。」
「そうだよ。今日から入った」
br「へー!」
「僕はBroooockだよ!仲良くしてね!」
kr「…きりやんです。よろしく」
この人はNakamuと同じ元気な人だな。
br「てかスマイルいるの珍し」
sm「…まあこいつのことについてシャークんに聞きたいことあったからさ」
br「そうなんだ?スマイルの友達なの?」
sm「いや。同じ部屋だから」
br「えっ、!!??」
急に大きな声を出したと思うと俺の方を見て、その後すぐシャークんの方を見た。
br「…僕2人がいいって言ったのに、なんで2人いやだって言ったスマイルが2人なの…!?」
sh「なんとなく」
br「シャークんーーー!!泣」
…本当にこんな人が人を殺したんだろうか。
彼は元気で少しふわふわしてる可愛らしい声でまるで人殺しのようには見えなかった。
その後も5人で色々話し、ここについてのことがなんとなくわかった。
そして、Nakamuへの苦手意識も徐々に薄れていった。