[さてさて…ょいしょ…]
あれ、セル?どしたんだろ、あんな大きな荷物……
旅行かな?
「セル〜なにしてるの?」
[あ…これはこれは、アキト様]
[なんでもありません、荷支度ですよ]
そうセルがにこやかに言う
「?!」
にじたく…?にじたく…にじたく…
に、荷支度?!?!
せ…セルどっか行っちゃうの?!
や、屋敷を出ていくとか…?!
「わ……」
[ん?どうしましたアキトさm(((]
「わーーーん!!!ベリーーー!」
《ぅおッとぉ…、どうしたんすかアキト様…》
僕はセルの足にしがみついた
「せッ…セルがぁ!!!」
《セルちゃんがどうかしたんですか?!》
「こっち〜〜〜!」
僕を抱き上げて焦ったようにベリーがセルの元へ走る
《セル!!》
ベリーがバンッとドアを開けると驚いたようにこちらを見るセルがいた。
[え、ッ…ベリー君…?どうしたんです?]
《ん?》
[ん?]
《あれ、アキト様?セルちゃんがどうかしたんですか?》
[???]
「そうだよ!あんな大きな荷物!きっとこの屋敷から出て行っちゃうんだ〜〜〜!!!」
[?!?!]
《な、何言ってるんです?アキト様…》
「ふぇ?」
[アヤト様がいないから動揺しちゃったんです…?]
《あのねぇ……アキト様、セルちゃんのこれは…》
ベリーが頭を抱えて僕を降ろす。
そして重い口を開いてセルが言った
[え、えと…里帰りです……]
「え、え〜〜〜〜?!?!」
「や、やっぱり出ていっちゃうんだ〜〜!!」
「びぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
《あ、アキト様…!》
[ちち、違いますよ?!]
「びぇぇぇぇ……」
[……い、一緒に来ますか?]
「いっしょ、?」
セルが少し顔を赤くする
まるで来てくださいとでも言わんばかりにモジモジとして
「さと、里帰りってどこなの…?」
《ん?知らないんすか〜アキト様》
「しっ、知らないよ?!」
ベリーは知ってるのかな…?!
[大した場所ではありませんよ]
照れ笑いのようにセルが言う
[よいしょ、なら…アキト様が帰ったら少し私の故郷についてお話しましょうか。]
セルが僕を抱き上げる、やっぱり高い。
「そう言えば…クーリーはどこに行ったんだろ?ベリーがここにいるのに」
《ん?あ〜マイク君からおやついっぱい貰ってお菓子の食べ過ぎでグッスリ寝ちゃいましたよ〜》
え?!お菓子…?!
「はぁ?!ずっる〜〜〜!!」
[そんなむくれないでくださいアキト様、私たちもマイク君の所に行って私たちもお菓子をもらいましょう。]
《それが終わったら屋敷で走り回って、庭でお花を摘んで、クーリー様とリックと俺とセルちゃんでアヤト様の帰りを待ちましょう!》
[ふふっ、アキト様。お返事は?]
《せーの?》
「はーい!」
[はーい]
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