ワンクッション
・iris二次創作である。
・キャラ崩壊である。
・blである。
・赤桃である。
・あなたの好みではない可能性が大いにある。
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勝てると思った。
だって今日こそはいけると思ったの。
今日こそはいけんだろと思った。
ないこ「…む”り”…」
無理でした。
完敗。惨敗。敗北。惨め。
今の俺にはこの言葉が似合うだろう。似合いたくはない。
一昨日、とうとうやって来た夏至を乗り越え、あっという間に梅雨到来。
正直全然嬉しくない。
知っての通り、俺は低気圧にめっぽう弱い。
普通に1日動きたくないレベル。
案の定現在進行形で頭痛なう。
確かに梅雨は紫陽花が綺麗だ。雨の降る音も心地いいと感じる人も少なくないだろう。
けど、俺はひと味違う。
雨の降る音を感じていられるほど暇じゃない。仕事だってあるし、何よりそんな外の事を気にしていられるほど頭痛は俺に優しくしてはくれない。
最悪。普通に。泣きてぇ。
ないこ「い”ぃてぇ〜…😫」
何故人間はこんなにも天候に左右されてしまうのか。
俺は不思議でならない。
ないこ「…」
朝起きてから数時間が経過。
頭痛は未だ健在。
痛すぎて悶える気にもならない。何もしたくない…
けれど、残念ながら俺はリーダーであり、一会社の社長でもある。
仕事をそう簡単にサボる訳にはいかない。
俺が終わらせないといれいすが進みずらくなってしまうような仕事だってある。
ないこ「…休めねぇ…」
まぁ、休もうなんて元々頭にはなかったが。
今日は1日雨の予報。
我らがリーダーは低気圧にとっても弱い。
ちょっと心配なので、アポなし訪問しようと思います。
どうせ無理やり仕事してんだろうけど。
りうら「…なんで無理しちゃうかな〜…」
こちとら全力で休んで欲しいのに。
がちゃ
りうら「おじゃましまーす」
彼の家の匂いが漂う。
心地のいい、甘くて優しい彼らしい匂い。
リビングを見渡す。
綺麗に整頓されている棚には、いれいすの歴代グッズが飾られていて、この棚を見るだけでも、彼がどれだけいれいすを愛しているか、どれだけいれいすに全力を注いでいるかが伺える。
でも、今はそれどころじゃない。
真っ先に作業部屋を目掛けて歩を進める。
がちゃ
ないこ「!?」
驚いた彼は、部屋のドアの方に目を向ける。
りうら「こんにちは。」
ないこ「え、な、どうしたの…?今日家来るって言ってたっけ…?」
りうら「言ってない。アポなし。」
ないこ「え…尚更なんで??」
りうら「…りうら、この部屋にいるね」
ないこ「へ?」
りうら「暇だから来ちゃったwないくんならいるだろうなと思って。最近会えてなかったし。」
ないこ「あ、そうなの…」
りうら「うん。ベッド座るよ〜」
ないこ「あ、はい。どうぞ。」
だいぶびっくりしてるな…玄関開けた時点で気づいてなかったもんな。
こりゃ重症だ。
ないこ「…😓」
ないこ「…あの、りうらくん?」
りうら「なに?」
ないこ「その…俺の家も暇ではないですか?」
りうら「…なんで?」
ないこ「だって、俺作業してるだけだし…なんも話とかしてないし…」
りうら「いいの。りうらはないくんと居れるだけで楽しいの。」
ないこ「ぅ…//」
りうら「ふw」
ないこ「笑うなクソガキっ…//」
相変わらず表情コロコロだな〜すぐ変わる。
りうら「…かわい♪」
本当に可愛い。
ないこ「う”〜…」
りうら「…」
そろそろっぽいな。
ないこ「………………り、りうら、?」
りうら「なーに?」
ないこ「…その、…頭、いたいです…」
りうら「うん」
ないこ「それで、…そっち、行ってもいいですか…?」
りうら「はいよく出来ました♡いいよ。おいで♪」
ないこ「ぬぬぬ…😣」
ぎゅっ
りうら「おーよしよし…」
ないこ「もっと、なでろ…」
りうら「わがままだな〜w」
ないこ「…わがままないこは嫌?」
りうら「ん〜?なんで逆に嫌だと思うの?好きに決まってるのに。」
ないこ「だってぇ〜…」
りうら「はいはいw」
ないこ「うううう、…」
りうら「今日のはいつも以上に痛そうだね?」
ないこ「Eve先輩飲んだんだけどな…」
りうら「効かないんだ?」
ないこ「効かない…」
りうら「…ないくん、眠いでしょ?」
ないこ「…ねむい」
りうら「寝よ?」
ないこ「…ねない」
りうら「えー?りうらも一緒に寝るのに?」
ないこ「…りうらも?」
りうら「うん。りうらも。」
ないこ「…ねる」
りうら「ふふw」
りうら「ないくん、りうらの事ほんとに好きだね?w」
ないこ「…すき」
りうら「………え?」
ないこ「…」
りうら「…ないくん、りうらの事好き?」
ないこ「…きらい」
りうら「照れ隠すなっ…!」
ないこ「かくしてない、!」
りうら「くそ、!」
ないこ「早く寝よ?」
りうら「はーい」
頑張りすぎちゃう君には、今日みたいなゆったりする日も必要だ。
そうじゃないと壊れちゃう。
人間、そんな丈夫でもないし脆くもない。
りうら「…でも、やっぱ自分から休みたいって言う癖付けさせないと…」
そうしないと、本当に君は壊れるまで走り続けてしまうから。
なんなら、壊れても走り続ける可能性がある。そんなのダメに決まっている。
一体どれだけの人がないくんの事を心配でいるのか、君は分かっているのだろうか。
俺含めて全員、ないくんの事大好きで、それと同時にすっごい心配してるんだよ。
まぁ、りうらが1番ないくんの事大好きで愛してるけど。
りうら「…当たり前だもんね〜?♪」
ないこ「…ん…」
りうら「かわい〜♡」
無理しすぎないでね。お願いだよ。
そうしないと心配でりうらが倒れちゃうから。それだけは勘弁。
りうら「ね、ないくん」
愛してるよ。
ちゅっ
ないこ「…///」
たまには、雨にも彼にも完敗する日があってもいいなと思ってしまった。
ないこ「…ずるいよ…////」
熱い。
きっとこれは、湿気と彼のせいだ。
俺は悪くない。
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完敗(かんぱい)・・・徹底的に負ける事。
惨敗(ざんぱい)・・・散々に負ける事。
敗北(はいぼく)・・・戦いに負けること。
惨め(みじめ)・・・見ていられないほど悲しく、痛ましい様。
夏至(げし)・・・1年で最も日が出ている時間が長い日の事。
紫陽花(あじさい)・・・5〜7月頃に咲く花。
悶える(もだえる)・・・苦しんで、手足や体中を激しく動かす様。
漂う(ただよう)・・・空気中や水中にふわふわ浮いている事。
整頓(せいとん)・・・必要なものをだけを誰もがわかるように置き場を決めて表示すること
尚更(なおさら)・・・程度がより進む様。一層。ますます。
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〜end〜
コメント
1件
うああ … めっちゃすきです … 🥹💗