irxs nmmn 桃赤
※ どちらの視線でも ありません 。
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全てを 終わらせようとしていた 。
学校の屋上で ナイフを首に宛てがう赤の瞳は 、 絶望で満ちていた 。
赤 ) 終わるんだ …..
そうぽつりと呟くと 覚悟を決めてナイフを握り返した 。
日が沈む 少し前のこと 。
ひとつの命が 消えようとしていた。
その時 赤の手を パッ と 誰かが掴んだ 。
ビクッ と 分かりやすく 肩を跳ねさせる赤は 静かに振り返った 。
赤 ) ぇ ….. ないくん … 、 ?
桃 ) なにしてんの ~ ?
赤 ) ぁ … えっと …..
桃 ) … だめだよ 死んだら ~ 、 悲しいじゃん
赤 ) ッ ….. っ うるさい “ !! 何も知らない癖に” ッ … っ !!
そう吐き捨てた赤の目からは 涙がぽろぽろと 溢れ出していた 。
桃 ) … わかるよ ~ 、 俺だって りうらの気持ち … 。 笑
にへっ と笑いながら オーバーサイズのパーカーの袖を 肘まで捲って 赤に見せた 。
赤 ) ….. ぇ … ッ 、 ?
見るのも辛くなるほどの切り傷が 隙間のないほどあった 。
桃 ) ….. 心の病とか 、 体調不良とか 、 りうらのその “ 死にたい ” って気持ちも 、“ 消えたい ” って気持ちも 、 きっと … いや 絶対
… 世には通用しないよ 。
赤 ) ぅ っ …… ポロポロ
桃 ) きっとみんな 甘えだ って言ってくる 。 そうでしょ ? 笑
赤 ) っりうらは … ッ “ 、 きっと 誰からも 必要とされない … ッ ” ポロポロ
桃 ) … どうして?
赤 ) みんな ッ” … っ 捨てるんだ 、 りうらのこと … っ”
桃 ) …… りうら 、
そう言って 抱き締めた 小さな体は とても冷えきっていた 。
傷だらけの温もりの中でも 、 ナイフはずっと 首元にあった 。
桃 ) … 俺は りうらのこと 捨てないよ 、 捨てたくない
赤 ) … ほんとに …?
桃 ) うん 。
桃 ) それでもりうらが 死ぬって言うんだったら 俺はもう止めない 。
赤 ) … ッ
赤 )… 生きてていいのかな こんな人間 。
そう 寂しく ぽつりとつぶやく赤 。
桃 ) もちろんじゃん 。 生きてちゃダメなんて理由はないよ
真っ黒だった桃の瞳は 次第に夕焼けの赤に染っていた 。
赤の不安が消えないのなら 。
まだ赤が 死にたい というのなら 。
桃もきっと 喜んで一緒に死ぬだろう 。
桃 ) … ほんとに もう死にたい ?
赤 ) ………
数秒間 黙り込んだ後 、 赤はそっと ナイフをおいた 。
涙を流し にこっと振り返る赤の表情は
とても柔らかく 優しかった 。
end
コメント
2件
大遅刻ごめん!! はぁぁ好きだぁっ!!🫶🏻️💞 2人の視点じゃなくて、第三者視点っていうのがまた良い…!! ブクマ失です🙌💕