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【設定】
叶→13歳
葛葉→100歳+?
大好きな家族と山奥で、
ひとつの屋根の下での生活。
楽しい。こんな日が毎日続けばいいのに。
庭でBBQしたり、お家で隠れんぼ。
こっそりお家を抜け出して怒られたりしても…
楽しかった。
少年は焦げた瓦礫の前に立っている。
「なんで僕だけ助かったんだよ…。」
うっ…うぅ…
少年はその場で崩れ落ち、静かに泣いている。
「助けて…葛葉…。」
(葛葉って…誰だろ…。)
ふと頭に浮かんだ名前を呼んでみたけれど、
それが誰なのかはわからない。
7月7日午前0時過ぎ。
その少年の家族は家と共に焼けた。
トッ…トッ…トッ…
すると、背後から足音が聞こえた。
「だれぇ…?」
恐る恐る振り返ると
こうもりのような羽の生えた
たぶん白髪で長髪の男?がいた。
暗くてよく見えない。
少年は男?の姿を見て、
” 家と家族を奪った悪魔だ “と考え、
その場に落ちていたガラスの破片を男?に向ける。
「お前…お前が僕のお家を、家族を燃やしたのか!?」
男?は首を傾げながら言う。
「…家?あぁこのガラクタ?」
「僕の大事なお家をガラクタって言うな!!!」
そういうと少年は、その男にとびかか┈┈┈
ろうとした。が、首元を手で強打され
あっけなく男に気絶させられてしまう。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
どれくらい時間が経ったのだろう。
もう日が登っている。
体を起こし 辺りを見回すと家の前だとわかった。
(何があったのかあんまり覚えてない…)
(確か襲いかかって…。
気絶しちゃったのかな。)
そのままボーッと地べたに座り込んでいると
毛布を被って寝ていたことに気づいた。
(え?なんで僕の毛布が…?
気絶してたはず…まさかあの男…)
ガコンッ
家の方から物凄い音がした。
驚いて家に目を向けると
あの男が痛そうに足を抱えている。
「いってぇええー!!!」
プッ
(なにしてんだあいつw)
少年は男に近づき笑いながら言う。
「大丈夫?笑」
男は背後からの声に驚きすぐさま振り返る。
「ッ!?お前起きたのか!
あっもしかして起こした?」
「ううん、その前から起きてたよ。」
「ふーん。そっか。ならいい。」
自分から聞いたくせに興味なさそうだ。
男は少年の反対方向に向かって
歩き始める。
(何してるんだろう?)
男の後ろをついていく。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
しばらく、無言で歩いていると男が口を開いた。
「ってか、ごめん。お前の家のことガラクタって言って。」
「いいんだよ別に。今はただのガラクタだし!
あ!!そういえば、ありがとね!毛布かけてくれて。」
「うん、大したことじゃないし気にすんな。
で、お前これからどうすんの?」
「へ?お前に養ってもらうつもりだけど?」
………。
「……は?てか、お前って呼ぶな。」
「お前もお前って呼ぶな!!」
「はぁ…。…お前名前は?」
「かなえ!!」
「……だろうな。」
かなえは首を傾げている。
まぁ分からなくて当然だろう。
「じゃあお前はなんていうの?」
「アレクサンドル・ラグーザ。」
「ふーん、じゃあサーシャって呼ぶね!」
サーシャは思わず足を止めた。
「サーシャ…?あ、ごめん。
サーシャって呼ばれるの嫌だった?」
「…いや、サーシャでいい。」
また歩き始める。
「かなえは本当に俺のこと信用していいの?」
「なんで?」
「なんでって…夜は警戒心むき出しだったし。」
あの時の かなえ は、気が動転していた。
冷静になると、サーシャは家の反対方向から
きたため”燃やせない”ことに気づいたのだろう。
「寝てる子供に毛布をかけるおせっかいが、
悪い人に見えるかなぁ〜?笑」
「あっそ。」
「どうせ、瓦礫漁って見つけたんでしょ?この毛布。」
サーシャは歩くスピードを早めた。
「あ、図星?笑」
「うるせぇ。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
しばらくは、家の瓦礫を上手くテントのように組み立て、生活した。
「狭いよサーシャ。」
「我慢しろ。」
今晩も僕はサーシャと眠る。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「お前がどんな姿になっても、
その声で呼べば━━━━━━━━━━━。」
「サーシャ…?」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
チュンチュン
鳥のさえずりが聞こえる。
もう朝だ。
目を開けると目の前にサーシャの寝顔がある。
(変な夢…)
少しボーッとサーシャの寝顔を見ていると、
サーシャが目を開けた。
「おはようサーシャ。」
「おはよ…。」
天井の方を見て目をこすっている。
そして、かなえの方に目を向けると
サーシャが少し驚いたような顔をしている。
「かなえ…?なんで泣いてんの?」
「…え?」
そっと頬を触ってみると
濡れていることに気づく。
「…なんでだろ。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
それから、
いつも通り 青い屋根の下で
朝ごはんを済ました。
今日でお家とさよなら。
7月17日午前8時
「忘れ物ないな?」
「うん!」
こうして、僕とサーシャの旅が始まった。
【補足】
かなえが朝起きて、
サーシャが足をぶつけていたのは
瓦礫を漁る時に足の小指を強打したため。
なぜ、漁っていたのか。
それは、かなえの荷物を探していたから。
サーシャはその時から、
かなえを連れて旅に出るつもりだった。
足を強打して、
かなえが近づいてきてから歩き始めたのは
毛布やかなえの荷物を探すという親切心を
悟られないようにするため。(照れ隠し)
旅に出るまでの10日間は、
全て旅に必要なものを準備していた。
補足はこれくらいですかねー!
続編をだす予定なので、
続編では書かないであろう
疑問の答えを補足に書いておきました 笑
至らない点があるかと思いますが、
これからよろしくお願いします〜