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「有栖~。修学旅行のことなんだが…」
「へいよ」
みっちーに呼ばれ職員室へ。
正直言って今最近”修学旅行”っちゅう言葉がよく使う単語No.1かもしれん。
そのぐらい私も、みっちーも、クラスのみんなも修学旅行を楽しみにしてる。
1人も欠けて欲しくない。
結構体調管理とか大変だけど、40人も揃えば奇跡だぞ。
私は1周回って今のうちに風邪引いとった方がいいんやないかって思ってる。
「部屋の事なんだけどね…」
と話を始めるみっちー。てか、前決めなかったっけ。
「…男女混合になりました。」
だとよ。
何を言ってるんだろう。空耳かな?ん?
「何言ってんすか」
女子部屋20人のはずじゃなかったっけ。
不思議なこともあるものだ、と職員室をでた。
3時間目。
「修学旅行の部屋の件、男女混合になりました。」
先生が気まずそうに言う。
あれ、そういえばさっき私空耳で済まさなかったっけ。
そんな私とは裏腹に、教室は大騒ぎ。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!男子と一緒とか無理無理!」
「男だけの密会したかったのに。残念。」
「まあ、なっちゃんと居れるなら私はどちらでもよろしくてよ。」
あ、先生やっちまったな。どんまい。
教室の乱闘をぼんやり見てると、眼鏡をかけた少年がたち上がった。
あ、学だ。
「皆さんよく聞くんだ!そこの女子!気になってる男子と仲良くなれるかもしれませんよ!そこの男子!うかれてるんじゃない!どろだんごは畳では作れない!」
その途端、教室は静まり返り、納得の声が聞こえてきた。
なにいってんだこいつ。
いや、納得してる奴らも相当だぞ。
くそ、このどろだんご厨が。
おまけ
川崎 環喜視点
「き、今日も疲れました…。」
そう吐き捨て、ソファに身を委ねる。
学校がきつい訳では無い。
正直言って、これ以上最高のクラスはないんじゃないかって。
しかも修学旅行部屋男女混合だってよ。神すぎませんか。
あのくそめがね、なかなかやりますね。
「なっちゃんは何をしているんでしょう…」
そう呟き、あるアプリを開く。
夏兎愛のページを覗いていると、ある投稿が目に止まった。
『今日もしょうさん尊い。てか周年ビジュほんとよろしくてよ。かるくはげましたかつらください』
全く、推し推しうるさいですね、近頃の娘たちは。
私も、推しが見つかるまではそう思っていた。